
昨夜の晩酌は、静岡市清水区、三和酒造の 「 純米酒 臥龍梅 」 でした。
酒銘は以前から耳にしていて、いつか呑んでみたいと思っていた酒。県南部の酒店で見つけ、初めて口に
しました。

「 臥龍梅 」 という酒銘が、そもそもストーリー性を感じます。
時は 「 魏呉蜀 」 の三国時代、劉備玄徳が諸葛孔明を三顧の礼を持って迎えるときに出てくる言葉が、
「 臥龍・鳳雛 ( がりゅう・ほうすう )」。
「 臥龍 」 は地にひそみ隠れている龍、転じてまだ志を伸ばす機会がなく市井にひそみ隠れている英雄、
つまり諸葛孔明のこと。「 鳳雛 」 は、鳳凰の雛で、将来大物になる少年の例え。
この話が、日本の戦国時代の徳川家康と重なります。今川家の人質として 「 清見寺 」 という禅寺に暮らして
いた幼少時の家康。将来、天下人となる家康が、寺の庭に一本の梅を接木したと伝えられ、それが龍を臥せた
ような見事な枝振りになって、今も現存しているそうです。これが酒銘のいわれ。

原料米;日本晴(滋賀県産)、精米歩合;60%、アルコール度数;16度以上17度未満、日本酒度;+5、
酸度:1.4、杜氏;菅原富男 ( 南部杜氏 )。
しっかりした造りの酒です。腰が強くて、どっしりと味わい深い酒。
半分は 「 ぬる燗 」 で、半分は冷やで呑んでいますが、燗の方が味がまろやかになってクセがなくなります。
独特の米の味を楽しみたてれば冷やで・・・。いい酒です。