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<9月20日>
 
 祝日の翌日であることが全く念頭になく、土砂降りの新潟の街を彷徨い歩くこと1時間余り。大部分の公共施設
 
は休館日と気が付いたときは11時を回っていました。
 
 仕方がないので、小さな折り畳み傘を差しながら、雨に濡れないようにカメラを向けます。「 旧日銀新潟支店長
 
役宅 」 別名 「 砂丘館 」 は、こんもりと茂った木々の中。
 
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 グルリと廻された塀の角を曲がれば、「 あいづ通り 」 になります。
 
 その先には 「 會津八一記念館 」 や 「 會津八一の歌碑 」 などがあるようです。でも、記念館はたぶん休館。
 
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 「 旧日銀支店長役宅 」 の向かい側は、長い階段になっていて、雨に煙る新潟の中心部が良く見えます。
 
 このへんで雨中散歩は止めにして、街の中のアーケード街へ逃げ込むことにしました。階段を下ります。
 
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 “ ヤケに立派な階段だなぁー ” と思いながら、降り切ったところで振り返ると、大きな石碑に 「 どっぺり坂 」
 
の文字。これが階段の坂の名前です。
 
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 階段下は小公園のようになっていて、大木とベンチと噴水がありました。
 
 解説板に書かれていたのは 「 ある池のものがたり 」 という謎めいた言葉。
 
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 茂みの中に、この坂の由緒を書いた 「 ドッペリ坂と異人池 」 という案内板がありました。“ どれどれ・・・”
 
 かつてこの坂の上には、旧制新潟高等学校(1919年)やその後の新潟大学がありました。坂を上がった正面
 
には 「 六花寮 」 という学生寮があり、学生たちは講義をサボって、この坂を通り、夜な夜な古町へ遊びに
 
行ったとか。あまりに度が過ぎると、落第するぞという戒めの意味から、ドイツ語のドッペルン=二重という名前が
 
つけられたそうです。しかも・・・
 
 旧制高校の及第点は60点ですが、どっぺり坂の階段は59段・・・という際どいシャレにもなっています。
 
 また、この坂の下には、高台の砂丘から湧き出す地下水によってできた池があり、教会やポプラ並木の風景と
 
相俟って 「 異人池 」 と呼ばれていたそうです。
 
 さもない階段と思いきや、深ーーーーい、曰く因縁がありました。吃驚!