大震災後はどうしてもテレビを見ている時間が長くなります。
映像の生々しさは、ラジオで聞いているのとは全く異なり、言葉も出ないほどの凄惨な状況が伝わり、被災者
や支援者の姿を見ていると、涙を誘われます。
その一方で、テレビで報道されている映像は、いま起きている事象のほんの一部でしかなく、それは各TV局の
都合で流されていて ( 言い過ぎかも知れませんが ) ある意味、客観性や公平性は保たれているようで保たれ
ていない・・・などと、つらつら考えていました。
その点、ラジオはむしろ特徴的なニュースや話題を提供していますね。AM、FM、中央、地方と各局工夫を
凝らしています。いまは、ネットラジオで各地のコミュニティFMを聞いていますが、かなりローカルな情報を
流しています。被災地の皆さんにとって一番必要なのは、全国に繰り返し流れる 「 自分たちあたり 」 の衝撃的
な話より、「 いま自分のいる、ごく限られた地域の生き抜くための情報 」 なんだと思います。
同じ東北に暮らす私でさえ、実は一番欲しいのは、「 どこのスタンドに行けばガソリンがある 」 とか 「 どこの
スーパーに行けばパンが買える 」 とか 「 こういう詐欺めいた話には気をつけろ 」 とか、という身近な情報です。
情報の出し方、受け方、探し方、選び方を考えなければならないことも、今回の震災で学びました。
スペインの話を続けます。

<1月5日>
バルセロナの街。
くねくねした小路に分け入り、石畳の道を歩き続けて行くと・・・「 カタルーニャ音楽堂 」 に着きました。

ガウディと同世代の建築家、ドメネク・イ・モンタネールによって1908年建設された建物です。100年以上。
19世紀末から20世紀初頭にかけて、スペインで流行した 「 モデルニスモ 」 を代表する建物で、世界遺産に
登録されています。「 モデルニスモ 」 は、フランスのアール・ヌーボーと類似した芸術様式。

この時間はまだオープン前。
入口のガラス越しに内部の様子をカメラに収めました。
外観は花模様やモザイクタイルや彫刻で豪華に飾られ、内部には色鮮やかなステンドグラスやシャンデリアが
光り輝いています。
“ うーーーん!こりゃ豪華!”
ドメネクの飽くなき美の探求の姿が窺えます。