
<2010.11.06>
立石寺の一番奥の一番高みにある 「 奥の院 」「 大仏殿 」 まで1000段近い石段を登り詰めたあと、そのまま
来た道 ( 石段 ) を戻るのではなく、横道へ入りました。絶景ポイントの 「 五大堂 」 へ向かう道。
崖沿いの細い道。ガードレールもなく、ハラハラ、ドキドキの道から振り向くと、「 奥の院 」 方面はこんな風に
見えます。

向かい側の崖です。
色付いた木々の中に建物が見えます。たぶん 「 釈迦堂 」 だったと思います。
画像だけ見ると、まるでロープウェイに乗って撮った写真のように見えますが、反対側の崖を背にして撮った
もの。山肌の間の狭い急斜面に、平地から山頂近くまで、いくつもの石段を造り、いくつもの建物を建てて
行ったんでしょうね。

少し視線を下げると、こんな感じ。
切り立った岩肌の崖、眼下に見えるもう一本の小道は、「 金乗院 」 のあたりから 「 五大堂 」 へ向かう道。
今まで、あちこちのお寺を見て来ましたが、こんなのは初めて。造った人もすごいと思いますが、それが現在
までほぼそのまま残されていて、エレベーターもエスカレーターもなく、いまだに人の両脚で登るしかない、
というのもすごい。
松尾芭蕉がこの地を訪れたのは、320年余り前の1689年、45歳のとき。おそらく、そのときに芭蕉が見た
光景と、さほど変わっていないのではないかと思われます。汗だく、ヘトヘトになりながら、芭蕉に思いを馳せる
気分にさせる景観でした。