淡々としたリフレインが、逆に凄味を持っていて、強烈に印象に残っています。
 
 ジョーン・バエズの 「 勝利への讃歌 」。
 
 バエズはかつて “ フォーク・ソングの女王 ” とも呼ばれていました。1941年ニューヨーク生まれの70歳。
 
父親はメキシコ出身の医学博士で、フォーク・ソングの愛好者だったそうです。
 
 そんな父の影響もあってフォークを歌い始めたバエズは、ボストン大学在学中の1959年にニューポート・
 
フォーク・フェスティバルに出演して注目を浴び、翌年にレコードデビューしています。
 
 彼女の 「 ドンナ・ドンナ 」 や 「 勝利を我等に 」 といった代表曲は、いずれもちょっと憂いを帯びた曲調で
 
迫り来るものがあります。60年代の公民権運動など政治活動へも積極的に関わっていました。
 
 この 「 勝利への讃歌 」 は、映画 「 死刑台のメロディ 」 のテーマ曲。
 
 労働争議で、警察のでっち上げ事件としてアメリカ史上に残る 「 サッコ=バンゼッティ事件 」 を描いた社会派
 
映画で、1970年に公開されました。