
次に向かった先は、湯沢市の隣り羽後町。
稲刈りの始まった田園風景の真ん中に、立派なビニールハウスが現れます。
農事組合法人 「 こまち野 」 のイチゴ畑の視察です。

出迎えてくれたのは、O社長と生産担当のKさん、販売担当のSさん。
今はイチゴのオフ・シーズンなので、何も植えられていないハウスの中で、社長の話を伺いました。
本業は建設業、ほかに産廃処理業も経営しているO社長が、次の経営の柱として取り組んだのが農業です。
良質の水が豊富な土地でイチゴ栽培に乗り出しました。
キャッチフレーズは 「 真冬の吹雪の中でのイチゴ狩り 」。
ある日突然の社長の決断。そのあおりをまともに受けたのは、生産担当のKさんです。“ おまえ明日から、
イチゴ栽培の修行に行って来い!” ということで、長野県へ修行に出されたそうな。
いまでは笑いながら当時の様子を話すKさんですが、さぞかし驚いたことでしょう。

ハウスの中は3重構造。
ビニールハウスなので、敵は日差しと温度。
イチゴの上には温度管理用のビニールシート、その上には重なるように日差し管理用の遮光シートがあり、
その日の気温や日差しに合わせて開閉できる仕掛けになっています。
異業種からの農業参入の事例。初期投資が大きく、生き物相手で苦労の連続だったようですが、徐々に軌道
に乗って来ているようです。