視察3日目の朝の散歩は、まだ開館前の 「 坂の上の雲ミュージアム 」 の前を通り過ぎて、坂道をさらに
登って行きました。
ちょっと小雨が降った後で、木々の葉が濡れています。足元の土はネバネバと、靴に付くようでした。

予想以上に立派で、美しい建物でした。
これが、ホテルの窓から見えていた 「 萬翠荘 」 です。松山市の中心部、丘の中腹に立つ洋館。
格式の高さと、堂々たる構え。

大正11年(1922年)の建築ですから、いまから88年前。
旧松山藩主の子供である久松伯爵の別邸として建てられた、純フランス風の建物です。設計は木子七郎。

様式はネオルネッサンス。
左右は非対称になっていて、アンバランスですが、それがむしろ面白み、驚きを演出しています。
愛媛県最古の鉄筋コンクリート造りで、県の重要文化財。定期的に様々なイベントに使われているようでした。
もちろん、この日は、早朝なので、ここにいたのは私たち夫婦だけです。
松山市中心部とは思えない、静まり返った空気、たまに鳥のさえずりが聞こえて来る程度で、別世界でした。