『 コンサルタントの「 解答力 」』 野口吉昭著、PHPビジネス文庫。
副題がついていて、『「 納得の答え 」 を導く!できる人の3つのスキル 』 となっています。
ビジネス本ですが、この人の文章は平易で分かりやすく、頭にスルッ!と入って来ます。この本は、
表題を 「 回答 」 ではなく 「 解答 」 としたあたりがミソ。野口さんの定義によれば、
回答;質問や出された問題に対して答えること。相手軸は必要ない。
解答;相手が抱えている課題や悩み、疑問を踏まえて、本質的に状況を変え、行動を促すための
解決策としての答えを提示すること。相手軸が不可欠。
解答;相手が抱えている課題や悩み、疑問を踏まえて、本質的に状況を変え、行動を促すための
解決策としての答えを提示すること。相手軸が不可欠。
となります。つまり 「 回答 」 はアンサーやレスポンスに近く、「 解答 」 はソリューションの意。
途中キーワードが整理されていて、この本の趣旨が簡潔にまとめられています。こんな具合・・・、
< まず背景・前提・期待の全体像を考え、相手軸に立って答えることが、すべての基本となり、
スタートラインとなる。
そして相手軸に立ったうえで、相手の期待値を読むことが求められる。相手が誰で、どんな
課題を抱えていて、自分に何を期待しているかによって、解答のベクトルやレベル、答え方が
変わってくるからだ。( 後略 )>
< どんなに正しい答えでも、相手に伝わらなければ、それは正しい答えとはいえない。相手の心
を動かし行動に結びつけられなければ、正しい解答ではない。>
コンサルタントとしての接し方・考え方を解いている本ですが、様々な場面に応用できる普遍性が
あります。
「 相手の期待値の見抜き方 」「 本質的な答えの出し方 」 そして、その 「 効果的な伝え方 」
が 「 3つのスキル 」 として平易に解かれています。
【 2010( 平成22年 )3月10日 読了 】