
スロヴァキアを案内してくれた現地ガイドは、とってもチャーミングな女性の方でした。
スリムで色白でやさしそうな眼差しの持ち主ですが、言うべきことはキッチリ言うタイプ。
とくに社会主義の時代に、この国が如何に遅れを取ってしまったかについては、しばしば見た目からは
想像できない辛辣な言葉が飛び出しました。ある意味 「 暗黒の時代 」 だったのかも知れません。

首都の丘に聳えるブラチスラヴァ城。
そこから眼下に広がるのは、雄大なドナウの流れと、果てしなく拡がるヨーロッパ大陸です。

10世紀のはじめ、ボヘミア王ブラチスラウス公爵が、この街の形を整えたといわれています。
1993年、「 静かな離婚 」 による独立で新生スロヴァキアの首都になったブラチスラヴァですが
歴史を遡れば、1541年にハンガリー王国の都だったブダがトルコ軍に占領されたため、ここが
ハンガリーの首都になっていた時代があります。1784年までのこと。
そんな話も含めて、スロヴァキアの歴史が現地ガイドのたどたどしいながらも一所懸命な日本語で
語られました。
眼下には雨に煙るドナウ川・・・。