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 ひときわ高く聳えるのは 「 原爆の子の像 」 です。

 三脚のドーム型の台座の頂上に、金色の折鶴を捧げ持つ少女のブロンズ像が立ち、左右に

少年少女の像があります。

 高さは9m。像を取り囲むように設けられた屋根つきのブースの中には、数え切れないほどの

千羽鶴が捧げられています。

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 2歳の時被爆した佐々木禎子さんは、幸いけがもなく、元気で活発な少女に成長しました。

ところが、10年後の小学校6年生の時に突然白血病と診断され、8か月間の闘病生活の後、

1955 ( 昭和30 ) 年10月25日に短い生涯を終えました。

 禎子さんは 「 鶴を千羽折ると病気が治る 」 と信じ、薬の包み紙や包装紙などで1,300羽以上の

鶴を折り続けました。病気を乗りこえ、懸命に生きようとした 「 サダコ 」 の物語は、ヒロシマの

悲劇の象徴として、日本だけでなく海外でも広く語り継がれています。

 禎子さんの死に衝撃を受けた同級生たちは、「 原爆で亡くなったすべての子どもたちのために

慰霊碑をつくろう 」 と全国へ呼びかけました。やがて、子どもたちによる募金活動が始まり、

全国3,100校余りの生徒と、イギリスをはじめ世界9か国からの支援により、像を完成しました。

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 塔の内部には、子どもたちの気持ちに感動したノーベル物理学賞受賞者の湯川秀樹博士の筆に

よる 「 千羽鶴 」、「 地に空に平和 」 の文字が彫られた銅鐸を模した鐘がつられ、その下に金色の

鶴がつるされ、風鈴式に音が出るようになっています。