
麻酔から醒めると、「 痛み 」 が戻って来ます。
普段は何とも思わないことですが、仰向けに寝ているときに、両肩は 「 上げて 」 いるんですね。
無意識のうちに力を入れているから、何も感じませんが、力を抜くと、肩は重力で背中に向かって
引っ張られます。
術後は、この 「 引っ張られ 」 が、とにかく痛い・・・痛い。
この痛みで、夜中に何回も目が醒めます。とくに手術当日の夜。さすがにほとんど眠れませんでした。

痛みとトイレで目が醒めるのは仕方ないとして、目覚めの要因がもう一つ・・・。
同室の方々の 「 いびき 」 です。
70~80代の男性二人。ともに膝を手術した方々で、すでに2週間ぐらい入院しています。
日中は和気藹々で世間話をしたりしていますが、夜中は二人で 「 大合唱 」。なかなか強烈でした。
「( 往復いびき+無呼吸 )×2」 ですから、周りはたまったものではありません。とくに、男部屋
に泊まるハメになった付き添いの妻は、お気の毒・・・。

夜通し煌々と灯りがついているナースステーション。
でもここの病院は、夜にはブラインドを下ろしてくれていました。
たまたま聴いていた「ラジオ深夜便」。60年代フォークの特集で、懐かしい人のオンパレード
でした。岡林信康、高石ともや、遠藤賢司、浅川マキ、加川良、カルメン・マキ、などなど。
いびきの大合唱にため息をつきながら、懐かしのフォークソングを口ずさんでいました。