たぶんリアルタイムで買って読んでいたはず…。
当時の私が、内容をどこまで理解していたかは定かではありません。北山 修のひとりごとのような
つぶやき集ですが、内容はかなりハイレベルで哲学的な文章が連なっています。
【 いつまでも「自由に」、そしていつまでも「子供のように」、生きることのできるように祈って
いる。 】(「わけのわからないあとがき」より)
このへんが実は北山の本音なのかも知れませんね。あれから、かれこれ40年。ここらでもう一度
じっくり読み直してみることにします。
精神科医である北山が、先日逝ってしまった加藤和彦さんについて、こんなコメントを出して
いました。
【 死んだ加藤和彦には、二人の加藤がいたと思う。一人はミュージシャンであり、舞台の前面で
演奏するアーティスト。そして、もう一人は、その演奏を厳しく見つめて批評する加藤である。
・・・( 中略 )・・・彼の自死は、自らの人生という「 作品 」について、もう一人の加藤和彦が
あまりに厳しくて、自分で自分を追いつめた結果、こういう結末になったのだと私は考える。 】
精神科医らしい、北山 修らしい、冷静で客観的な分析だと思います。そして、的を得ているような
気がします。とはいえ、やはり、加藤和彦さん・・・早過ぎました。( 合掌 )