手術は「 全身麻酔 」でした。
一週間ほど前に主治医から「縷々」説明があり、「同意書」にサイン&押印。その後病院から
様々な事前確認書類が渡されました。
前日には「麻酔科」へ行って、担当医から詳しい事前説明があり、「同意書」にサイン&押印。
そのとき麻酔担当医からお願いがありました。
“ 気管内挿管の実習をお願いできませんか? 実習生は後ろに立っているカレですが…。”
“ いいですよ。どうぞやってください。どうせ麻酔で何も分からないでしょうから…。”
“ ありがとうございます。ではこの「同意書」にサインをお願いします。”
“ 私が実習生の○○と申します。ご承諾いただきありがとうございます。よろしくお願いします。”
ということで、気管内挿管の実習(実験台)も受けることにしました。
前日の夕食を最後に絶食。
当日10時からは、水分も絶ち、手術に備えます。
もうひとつの「 備え 」がありました。

全身麻酔をすることが原因なのか…、いろいろ説明されたような気がしますが、とにかく
「 エコノミー症候群 」予防のため、ストッキングを履きます。その名も…、
『 弾性ストッキング 』
普通に耳で音だけ聞けば「 男性 」or「 男声 」と勘違いしますが、もちろん女性も履きます。
一足約3,000円。次に使うのは・・・海外旅行で長時間飛行機に乗るとき?あるいはまた手術で?

20分前からは点滴をもう一本追加。
ベッドからストレッチャーに移され、病棟の真ん中へんにある「 処置室 」へ運ばれます。
「 鎮静剤 」(だったと思います)の投与が始まり、刻一刻と手術の時間が迫ります。

看護師二人で、寝台用エレベーターに載せられ、手術室のあるフロアへ移動します。
手術室の入口。
家族もここまでしか来れません。
手術室へ入ると・・・、TVなんかでよく見る「 丸い光が一杯ついた手術灯 」の下に入り・・・、
“ それでは、これから麻酔をはじめます・・・・・・。”
あとは記憶がありません。まったく…。
数時間後、麻酔から覚めて、まだ朦朧とした状態で目を開くまで、何があったか空白の時間。
あとで、しみじみ思いました。
“ こんなふうに、死んで行けたら、どんなにいいだろう… ”と。