日本にあまたある仏像の中で、どれが一番好きか?と訊かれたら、即答でこう答えます。
『 廣隆寺 弥勒菩薩 』
高校生の頃に何故か仏教に興味を持った時期がありました。仏教関係の本を読んだり、経典の解説書
を読んだり、仏教建築や仏像もいろいろ調べたり…。
そんなときに出会ったのが、この仏像で、ある意味「 一目惚れ 」に近かったような気がします。
本物と初対面したのは学生時代。しばしの間、時の経つのも忘れて「 向き合って 」いました。
あれから「 ン十年 」…再びこの仏像との対面が叶うと思うだけで、少し興奮気味。
こういうときが要注意なんですね…。

間違えました、乗るべきバスを。
渡月橋のたもとのレストランで昼食を済ませ、次は“ いざ!《 廣隆寺 》! ”と勇んで乗り込んだ
バスでしたが、どうもルートが変です。
“ ごめん!間違えたみたい・・・ ”
というわけでバスを途中で降り、別ルートのバスを待ちました。場所は《 JR花園駅前 》。
もしかして《 花園ラグビー場 》は近くにあるのかなぁ?などと思いながら、バスを待ちますが、
これがなかなか来ない…。家族の手前、肩身の狭い思いをしていました。

そうこうして、やっとこさたどり着いた《 廣隆寺 》。
《 嵐山 》 《 渡月橋 》の賑わいとはうって変わって、拝観者は少なく、人はまばら、淋しい感じ。
確かに少々マイナーなお寺かも知れませんが、その落差の大きさには少々驚きでした。

静かな境内を歩いて奥へ、《 弥勒菩薩 半跏思惟像 》が安置されている《 霊宝殿 》が近づいて
来ます。
でも、自分の一番好きな仏像に逢える瞬間が刻々と迫っているとき、雑踏の中にいるよりは、
これぐらいの「 静けさ 」「 落ち着き 」「 平静さ 」で「 凛とした 」雰囲気の方がいいですね。