赤茶けて「 古くなった本 」の匂いがしていました。
『 戦争を知らない子供たち 』 北山 修 著(ブロンズ社)。
初めて読んだのは、もう40年近く前。定価を見ると、ナント! 450円 です。
冒頭にこんなフレーズが出てきます。
知っていても知らないふりをするのが大人なら、私は知らないのに知ったかぶりをしたい。
まじめだが非良心的なのが大人なら、私はふまじめだが良心的でありたい。
常識を教えるのが大人なら、その常識を私は破りたい。
礼儀正しいのが大人なら、私は無礼でありたい。
昭和21年6月19日生まれの北山 修が、当時の自身の「 人生観 」「 哲学 」「 社会観 」「 異性論 」
を綴ったものです。
ベストセラーまで行ったかどうかは定かではありませんが、昭和46年3月1日第1刷発行で、私の手元
にあるのは同年12月25日第63刷・・・、結構売れたようです。
若かりし自分が、どんな気持ちでこの本を読んだのか、今になって読み返してみると不思議な感じ。
冒頭のフレーズもそうですが、内容的にも相当レベルの高い哲学的な話が出てきます。たぶん本当に
理解はしていなかったのでは・・・と思われます。
北山 修の深夜放送(パック・イン・ミュージック)を聞きながら、こんな本を読み、訳知り顔を
していた自分が目に浮かびます。ちょっと気恥ずかしい思いがしてきます。
あれから「 ん十年 」。いったい自分はどんな「 大人 」になったんだろう・・・?
そしてこれから残された人生、何をしようとしているんだろう・・・?
たまには、遥か昔を振り返ってみるのも、いいですね。