朝9時ちょうどの「衛兵交替式」が終わり、ニコリ!ともしない衛兵の隣りで記念写真を撮り(「手」

さえ出さなければ、衛兵は微動だにしません。「手」を出したり暴言を吐いたりすると・・・、ささげて

いる銃刀剣でグサリ!・・・かも知れないので、おそるおそるでしたが)、プラハ城内部へ入城しました。

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 薄いクリーム色の建物に囲まれた真ん中に「コールの噴水」があります。1600年代末のものだそうです

から、これでももう300年以上も前のもの。朝からの雨模様で、濡れている石畳の中庭を通って、さらに

城の奥へと進んで行くと・・・、

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 誰からともなく(自分も)“ おおおおぉぉーーー!!” という歓声ともうなり声ともつかない叫びの

ような声が上がりました。

 まさに「天を突く」ような尖塔が聳えています。「聖ヴィート大聖堂」のファサードです。

 14世紀半ば、カレル4世の治世、プラハの絶頂期に着工されたものの、フス戦争などで中断、

完成したのは20世紀前半。かれこれ600年も「造り続けていた」大聖堂です。

 巨大なバラの飾り窓、全面に施された無数の浮き彫り、歴代国王の戴冠式、今は大統領の任命式が

執り行われるという由緒正しい建物でもあります。中へ・・・、

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 “ はぁあああぁーーーー!!” といった声が再び聞こえて来ます。

 大聖堂の内部は、まさに「息を呑む」ような大空間と金色に見える内陣と静まり返った空気。

 しばらくの間は、感嘆以外の声は出ませんでした。ただただ “ ふぅぅうー ” とか “ へぇぇー ”

とか・・・。明り取りの天窓から光りが降り注ぎ、両側からはステンドグラスを通した七色の光りが入り、

長さ100mもあろうかという通路が真っ直ぐに祭壇にむかって伸びています。

 朝早いこともあって、観光客もまだまばら。

 この広い大聖堂を独り占めしているような、恍惚感に浸っていました。