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1937年(昭和12年)に建築された「秋田杉の殿堂」(秋田県能代市)。
今は料亭として使われていませんが、一般公開されていましたので、中を見てきました。
堂々としたくぐり門を抜けると、植込みに囲まれた古びた建物が迫って来ます。

木都と称された秋田杉の集散地能代を象徴するような、

天然秋田杉をふんだんに使った建物です。

下足担当の人に靴を預けて中に入ると、高い天井の一直線に伸びる廊下。

左右に部屋があります。右側が小部屋、左側は中広間になっており、

趣のある料亭の往時が偲ばれます。

 

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二階は大広間。畳を数えてみたら110畳ありました。

廊下、縁側部分も含めればさらに広く使うこともできます。

特筆すべきは天井。

畳一枚ほどの大きさの木目板を格子状に組み込んだもので、

美しい幾何学模様になっています。

階下では、「能代港町全貌」という記録映画上映、抹茶ふるまいが、

二階大広間ではちょうどお琴の演奏が行われていました。

着物姿の女性が建物にとても良く似合います。

国の登録有形文化財ではありますが、

商業的には成り立たなくなった料亭という業種。
知恵を出し合えば、まだまだ活用の仕方、見せ方、

集め方がありそうな気がします。