6月7日金曜日の練習日記を担当させていただきます。法学部法律学科の白川輝貴と申します。よろしくお願いします。

まず本日から約10日間の修練は見学という形をとらせていただくことになりました。腿裏を痛めてる状態で修練した場合、今度は股関節に全治半年の怪我の恐れがあるからです。そこでお医者さん、主将との相談の結果、完全に脚が治るまでは見学するという形になりました。その期間が10日という訳です。ずっと隅に居るため、修練中、特に移動修練で全員がこちらに迫ってくるときの気まずさは半端ではありませんが、同時に俯瞰で修練を見れるので勉強になります。

本日の全体基本修練では、普段の内容にプラスして天地拳第二系と義和拳第一系を行いました。覚えるべき基本法系が増えましたが、出来るだけ早く覚えていこうと思います。

武階別技術修練では、流水蹴(前)、下受蹴、下受順蹴、外受蹴(表)、片手送小手、切抜(内)、突抜(内・外)を行いました。新しい技が一気に増え、一周回って忘れそうになっていますが、全体修練後の同期との自主練で少しずつ修めていこうと思います。

今回は初めての練習日記ということで私のやっていた剛柔流空手道についてご紹介しようと思います。伝統派空手は剛柔流、糸東流、松濤館流、和道流が四大流派と呼ばれています。こと剛柔流に至っては沖縄系と本土系の二種類に別れていて、更にその下に会派がいくつもくっついてという非常にややこしい構造になっています。空手と少林寺拳法の技術的違いを挙げ出したらキリがありませんが、1番は間合です。伝統派には「一足一刀の間合」という言葉があり、文字通り一足の踏込で剣術家を倒すことが想定されています。また、以前友達に「漫画によく出てくる『縮地』って本当にあんな距離の移動出来るの?」と聞かれたことがあります。縮地とは空手に限らず、伝統武道によくある踏込技術のことですが、結論を言うと本当です。攻撃が当たるかどうかは置いておいて、理論値的には我々の最長の間合は5m前後と言ったところです(普通、二者の距離は3、4m程)。流石にその距離だと突の威力がほぼ無くなります。実戦的な話をするならば、縮地は自分が短刀などの当たれば必殺となると武器を持っている、または掴技に繋げる時に使います。意外かも知れませんが、空手は総合武術ですので、掴技なども普通にあります。スポーツ化に伴う柔道との差別化のためか、昔はあった掴技は今では口伝されなくなったそうです。自分も1つしか知りません。そういうわけで普段の修練での1m強の間合での相対練習は心の奥底で恐怖を覚えています。空手の種目は『型』と『組手』に別れています。まずは型について紹介します。型は撃砕第一・第二、砕破(サイファ)、制引戦(セイユンチン)、三戦(サンチン)、十八手(セーパイ)、十三手(セイサン)、久留頓破(クルルンファ)、壱百零八手(スーパーリンペイ)が自分が知っているものになります。調べたら他にもあるみたいですが、それは多分沖縄系の型だと思います。砕破は猿臂(エンビ:肘での攻撃のこと)、制引戦が掴み、十八手が受、十三手が攻が主体の型になります。挙げてある型は全てやりましたが、うろ覚えですし、そもそも昔から型に対する理解度が低いので、他の型の事はよく分かりません。続いて組手です。組手のルールは、顔面寸止でそれ以外が当止、上段蹴が有り、投技や足払・足掛は転倒させてから即座に追撃し、残心を示せば技有になります(転倒させるだけだと反則)。少林寺拳法よりレギュレーションは緩いですね。私は顔面寸止のルールが守れず、当てまくって反則負けをしたことが何回もあります。身長差的に中段の攻撃が相手の上段に行くので、技術のなかった頃は難しかったです。少林寺拳法はフェイスガードの着用が義務付けられているので、もう反則になることはないんだと安心しています。