黒猫市場散盤陥落街 -4ページ目

スウェーデンの豚


 スウェーデンの豚の話をしよう。
 僕はスウェーデンに行った事がない。行きたいとも思った事もないし、第一パスポートを持っていない。
だから、僕にはスウェーデンに豚がいるかどうか解らない。
 スウェーデンに豚はいるかもしれないし、スウェーデンに豚はいないかもしれない。

 それでも、話をしよう。
 スウェーデンの豚の話を。

 スウェーデンの豚の名前をポールと言った。
 ポールは毎朝朝6時半に起こされる。
 羊飼いの男が朝食のトウモロコシを持って来るのだ。
 男が納屋の扉を開け、鼻歌を吹きながら牛達にワラを食べさせ始める。
 豚達は牛達の食事の臭いを嗅ぎとり一斉に騒ぎ出す。まるで騒げば騒いだだけ餌を与えて貰えると思っている様だ。実際にはその逆の事の方がありえるのだが豚達はそんな事に気付きはしない。
 ご多分に漏れずポールも大声で鳴き続ける。それが毎回の食事の前の通過儀式なのだ。儀式は省略しても世界の縮図に何ら影響のない事をポールはやはり知らない。
 朝食を食べ終えると、牧場に出してもらう。同じ様に連れてこられた羊達とのんびり過ごす。
あまりに離れすぎた豚数匹を男が犬を放して追いかけさせている。
 ポールはそれを遠くから草をはみながらぼんやりとみつめている。
 「それにしても暑い」
 ポールはそう思いながら空を見上げた。
 太陽ははるかかなたに堂々とたたずんでいる。
正午までまだ随分時間がある。毎日が同じ事のくり返しに、ポールは少々うんざりしていた。
 やかましい犬達の鳴き声、追い立てられる羊達。やがて昼が近づき羊飼いの男は羊と犬とを豚とを納屋へと押し込んでしまうだろう。そして昼食が配られ僕達は騒ぎ出す。それから静寂が訪れる。眠りだす豚もいる。陽はゆっくりと傾き西の空へと沈んで行く。
 夕陽の色をポールは好きだった。
 納屋の扉の隙間からふっと見える、鮮やかなオレンジ。それから少しずつ赤味を増して行く。ぐちゃぐちゃに潰れたストロベリー。夕闇がせまる前に豚は騒ぎ出す。トウモロコシが配られる。
 ポールがそれを食べ終える頃には夜はもう訪れていて、皆眠りにつき始める。
 そしていつもと同じ朝が来るのだ。

 そんな事を考えながらビールとチョリソーでちびちびやってた僕にウェイターが新し皿をテーブルに運んできた。青々としたレタスの中に骨付きの唐揚げが5つか6つ盛られ、カットレモンが添えられている。
 店内はさっきよりも幾分混み出してきていて、人の話し声でBGMがかすれて聴こえてくる。
 彼女はまだ現れず僕は仕方なく骨付き肉にかぶりつく。

 イングランドの話をしよう。
 イングランドのチキンの話だ。
  





はちがつ十はち日

天気 晴れ。 風の強い日。

 今日は、中野のホームセンターでお買い物をしました。トナーは高いなあ、と思いました。
 ホームセンターに行く前、待ち合わせまで時間がいくぶんあったので、近くのコンビニエンス・ストアで漫画本を読みました。J・Pボルナレフは黒猫と一緒のB型と思っていたらAB型でした。
 だから僕の廻りのB型はあとルイ王子しかいないんだなー、と今思います。
 買い物が終わってお店の手伝いをしました。風は、お店には入らないのでいささか暑さを感じます。
 マリブコークとキューバリーバが一緒なのをしった、そんな日でした。
 明日は絵本の持ち込みに行こうと思います。
 地球星黒猫でした。応答どーぞー。 

最近

ろくなものを描いていない。
まあこれは、「書き上げてない」という意味で。
小説にしてもそう。あっちを立てればこっちが立たず、といった感じです。
でもバランスって大事で、きっちりしたもの作っていると、そうじゃないものを描くことで楽になれる気がする。ツイートで馬鹿なことを言うのもそれに一因してるのかな?
見る方はたまったものじゃないかもしれないが、設定で何とかしてください。
最近の駄画達


黒猫市場散盤陥落街-アンパンマン
黒猫市場散盤陥落街-ルイルイルイ王子
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今日はそんなルイルイルイ王子がLIVEです。
場所とか良く判らないけれど。気になるひとは、まあ、もうしってるよね。
では。