エルフェルトの読み合いのお話_総編 | 初心者向けエルフェルトの話

初心者向けエルフェルトの話

エルフェルト使ってます。
今まで調べたり経験してわかってきた事を書いていきます。
誰か他の初心者の方や、飢婚者の役に立てば幸いです。

GGSTもはじめました。

皆様ごきげんよう。

…捕まえましたよ、楽しい家庭を作りましょうね?

閑話休題。

 

 

さぁ、読み合い編もとうとう最後です。

総編では、これまでに紹介してきた考え方を踏まえて、

実際に対戦が始まったら、どういう流れで読み合いを回せばいいのかを、

具体的な方法を例を交えながら説明していければと思います。

 

今回のお話の流れについては、

  1. 思考力という概念を理解しよう
  2. 連鎖等式を理解しよう
  3. 等式を繋ぐ起点を見つける事を理解しよう
  4. 連鎖等式と思考力の関係性を理解しよう

という構成で進めます。

 

 

■読み合いは淀みない冷静な思考力が必要になります。

読み合いって何、というお話についてずっとお話してきました。

しかしそもそも読み合いをする為に必要な力は何なのかについてはお話しませんでしたね。

読み合いって要するに考える事ですので、読み合いに必要な力というのは、

思考する力となります。

これは、人によって脳のリソースと表現したり、パソコンのメモリやテーブルのように表現したり、

メンタル管理とか、自身のテンション管理のような表現をされている事もありますね。

ただ、表現は違えど、読み合いを理解されている方たちが仰る内容は基本的に同一です。

 

さて、この思考力についてですが、

私流として皆さんには、数式的な表現で紹介をしようと思います。

…そんな事を言われると、

女子 != 数学

という等式も成り立つ事が多いですし、エル使いに数式だと?と疑問になられるかと存じますが、

「数式的な表現」を行うだけですので、安心してください。嫌がらせじゃないです

※数式を使う利点は後程書かせていただきます。

 

さてでは、

苦手な方もそうでない方も、読み合いにつかう思考力について、数式としての表現を見ていきましょう。

思考力=考える力=読み合う為に必要な力

と、定義としてはまずこれが成り立ちます。そしてこれは逆に言うと、

思考力が足りないと読み合いが出来ないという事もわかりますね。

これ、結構単純な道理になっていて、

思考力-(焦り+惑い)=現状使える読み合い力

みたいな関係と表す事ができます。

 

仮に、思考力最大値が100だとして、ガンガン攻められて50ほど焦りの数値が上がり、

相手は次は中段だろうかいや中段だと思わせて下段?など惑ってしまい30ほど数値があがって、

余計な事で80くらい値が増えているとしましょう。

そうすると、

100-(50+30)=20

となります。

どうでしょう、余裕をもって色々考えられる100を基準として、たった20しか物を考えられなくなりました。

こんな状態では、最早何か一つに気を取られたら、もう他なにも意識が出来ません。

パンクしてしまい、ただただ焦って後は相手の手のひらの上で踊る事になってしまいますよね。

つまり、読み合いを行うには、焦ったり惑ったりせず、

どれだけ冷静にいられるのか(思考力を保てるのか)が大事になるというわけです。

 

…しかしでは、焦ったり惑わないように具体的には何をすればいいの?というお話になると思います。

冷静になれ、で勝てるようになれば誰も苦労はしないですものね。

焦る事、及び惑う事、これをどれだけ減らせるのか。それを解決するのが、数式です。

 

 

■相手を誘導する攻め方についての等式と、それが連鎖するという概念を覚えよう!

さて、

対戦中相手を誘導するにしろ誘導されないようにするにしろ、

相手がどんな行動を取ってくるか分からないうちは、

まずは相手が今何を意識してこちらの攻撃を防ごうとしているのか、

または何を意識して攻め込もうとしてきているのかを察知して、

その上で攻めるなり攻めを捌くなりといった、様子見をしなければなりません。

つまり、

相手が今何を考えているのか

これが分かったところから、様子見から連鎖的な攻め方・切り返し方が始まっていきます。

という事は、

どうすれば相手が今何を考えているのかを知る事が出来るのかが重要になります。

だってこれが分かっていれば焦りも惑いも生まれないからです。

 

さて、ではまずはその方法を知る上で大事な概念となる、数式的表現を理解していきましょう。

一番わかりやすいと思いますので、最初は起き攻めに関する数式からいきます。

 

 

▼連鎖等式を理解しよう。

後編でお話した意識誘導のお話を数式的な表現として、

誘導2択=本命択

という等式で表します。

その左辺の2択を仕掛けると通せるようになるのが右辺の本命択、

または、本命択を通す為に左辺となる2択を用意する、というような関係性です。

 

ではまずはこちらから。

下+潰=投

下+潰=中

下段と暴れ潰しで見えない2択をかけつつ、投げや中段で崩すという式となります。

暴れ潰しされているなとわかっていない相手はそのまま暴れ潰しで削れて行きますし、

これは暴れ潰しだな、なら暴れず飛びや距離を離したら何かしようとFD張られたりガードが固ければ、

左辺に誘導できていますので、投げが通しやすいですね。

ガードでしっかり様子見しようとしている相手は同時に中段も見ていたりするので、

中段は通らない時は通らないですが、そうすると下、潰、中と3つも意識を割いていますので、

そうすると投げとトラヴァのコマ投げを経由する煉獄も通しやすくなりますね。

 

続いて、

投+(下)=中

投+(下)=潰

と、投げと下段固めを見せて、

投げられるのか固められるのかどっちだろうどっちでもいいように小技を擦るぞ、

と待ち構えさせた相手に通す択です。

※下段を括弧でくくっているのは、投げだけでも意識をつけやすい為ですね。

中段は見える択ですが、投げを2回ほど入れたり、投げつつ下段を多めに通すと、

意識を左辺に誘導できます。

※そもそも対戦での起き攻めの初回のコンボに中段を混ぜるのはセオリー的というか、

 期待値的に結構ありなのですが、

 それを使わずに攻める事で、まるで全然狙っていないように見せてからの中段となりますので、

 この誘導を仕掛けた上で立つ方はかなり思考力に余裕があるプレイヤーですね。

 

続いて、

中+(下)=潰

中+(下)=投

これもこれで2択でもありますが、正直下は見せなくても成り立ちます。

中段を見せると、勝手に中下の択をどうにかしなければとガード上下を頑張ろうと待ち構えたり、

中段が来る前に小技を擦ろうとしたりするので、潰してあげるか投げるかという選択になります。

相手が中央で倒れている場合はバクステなどもあり得ますので、

その際は下段と同じように重ねられる潰しがやや優勢でしょうか。

逆にファジーガードしていたらかなり左辺に誘導できていますので投げられますね。

※エルの場合は投げについてはそもそもリスクに対するリターンが低いですが、

 お膳立てしてあげれば思考を乱すアクセントになりますね。

 

最後に、相手の体力が少ない状態やゲージが潤沢になってしまっている場合の数式ですが、

=5K重ね(詐欺)から攻め

=トラヴァ構えから攻め

この二つで大体成り立ちます。

体力が少なければ、暴れや飛び逃げといった行動の他、バースト、DAA、覚醒の可能性が高まります。

そうなったら、上記2つで攻めましょう。

起き攻めの場合はパインもあるわけですから、無理しなくて大丈夫です。

※いわゆるジャンプ攻撃から重ねる詐欺重ねも出来るようになっていると攻め方が増えるので、

 そういう選択肢もあるのだと意識を揺さぶれますから、出来るようになっていると役に立つと思います。

 ただ、エルのジャンプ攻撃重ねは判定がそこまで強くなく、

 低ダやキレパインを混ぜる方法は難易度も高いですので、難しいとは思います。

 ジャンプから重ねる詐欺はまた別の記事で紹介しようと思いますが、

 ひとまずトラヴァと5Kが十分強すぎますので、まずはこの二つを実践してみて、

 最後の最後であがき行動に切り返されるようなことが無い様に、冷静に様子見をしてみて下さい。

 

ちなみにですが、

上記等式の左辺に対する右辺として、煉獄はどの等式に対しても右辺として成り立ちます。

ルートによってはえぐいダメージを奪えますので、最後に煉獄で仕留めきる、

早めに煉獄を入れて焦らせる等、相手の様子を見て使っていきましょう。

 

また、煉獄ですが、これははあくまで連携ですので割る事が出来ますよね。

ですので、ちゃんと下段と暴れ潰しとは別の手札だという事はしっかり理解しておきましょう。

今回の攻めは下段や暴れ潰しと同じように攻められたと錯覚させてから使う事で、

真価を発揮する技と考えておいてください。そう使う事で、割られる可能性を下げる事が出来ます。

 

 

■■誘導する攻め方としての等式という概念についてのまとめ■■

さて、ひとまず起き攻めでの等式の紹介は終わりです。

この等式の考え方としては、左辺を仕掛けて右辺で攻めるという流れなわけなのですが、

ここからが数式表現の本領です。

右辺で攻めたら今度はそれ自体を次の攻めの左辺として扱うと攻めが連鎖する

というのがこの等式という概念での考え方の真の強みです。

それを数式表現すると、

下+潰=投」→「投+(下)=潰」→「=トラヴァ」というように表現が出来ます。

これが一体何を表しているのかを具体的に書いてみましょう。

 

エルで起き攻めを仕掛けたとします。

まずは下段と暴れ潰しの見えない2択で攻めました、それで崩れればそれはそれで終わりですが、

それで崩れなくとも、この後の右辺としては、投げ、中段、パイン持ちからの攻め継続、煉獄があります。

ここで、相手がFDを張ってきたので、瞬時にダッシュし投げたとしましょう。

とすると最初の等式が成り立ち、これで1つ目の等式の内容は消化した事になります。

これで1セット消化し、次の起き攻めに移るわけですが、

この最初の等式の右辺が左辺となって、次の起き攻めの等式が何になるのか連鎖して決まります。

 

投げが入ったので、相手は投げを意識したでしょう。

とすると左辺に投げが入っている等式が次の起き攻めのセットになるわけですが、

見えない2択に対してFDを張ってきたわけですから、暴れ潰しに引っかかる可能性は低そうです。

それであればまだガードを継続しつつ様子見しようという気持ちに囚われていると判断し、

リスクもありますがもう1回投げました。

 

無事に通ったとしましょう。

次の起き攻めですが、今度は完璧に投げを意識付けできたでしょうから、高い確率で暴れるでしょう。

2つ目の等式として、左辺が投げだった場合かつ投げや下段などに誘導できているという前提で、

右辺が暴れとなる等式の通りに暴れ潰しをしてみます。

 

目論見通り引っかかってくれたとしましょう。

こうなると相手は暴れてもまずいしガードしていてもまずいので、焦っているでしょうし、

ゲージも増えているので、バクステや飛んで逃げようとするか、ゲージ行動に頼ろうとするでしょう。

実際相手を数回起き攻めしたので、ゲージはそこそこ持っています。

ここで切り返されてしまったら勿体ないですので、今度はパインを撒きつつ、中距離(トラヴァ講座で言うところの中距離です)にてトラヴァを構えて遅らせ射撃をしたら引っかかったので、

そのまま繋いでこちらの覚醒で殺し切りました。

 

はい、いかがでしたでしょうか。前編で対戦の例として紹介したカイが行っていたような、

様子を見て観察してから行動するという内容になっていますね。

このように、等式は単体だけではなく、その次の等式へと連鎖します。

対戦では、相手がこちらの仕掛けた左辺の行動に対してどのような行動を取ったのかで、

その後の右辺を決め、その後その右辺をまた別の左辺として使い、次の等式での攻めを続けていく事になるという訳ですね。

 

◆余談

さて、まだまだ本記事は途中ですが、皆さんいかがでしょうか。

私のこの記事では、上記のような一連の誘導や心理を読み取った上で仕掛ける選択肢の選び方を数式(等式)としてご紹介してきましたが、皆様の腑にはすとんと落ちておりますでしょうか。

今回の様な、あれも意識したりこれも考えたりさっきの行動からすると次はああでこうで…

というのを細かく説明しようとすると膨大な文章量になりますし、動画や音声であったとしても、

なかなかコンパクトには説明をまとめるのは難しいのではないかと、ずっと悩んでおりました。

 

しかし、式にすると、そういった小難しい流れが、

下+潰=投」→「投+(下)=潰」→「=トラヴァ

と、たったこれだけで表現できてしまいます。

ここが、数式表現を選んだ一番の理由です。

例えば、「我婚姻相手求優良男性希望早急」と書いてあれば、

文字数は少なくともどのような状態なのかが伝わりますよね?(伝わりますよね?

数式は漢字のように、それ自体が意味を持つ記号やルールの集まりですので、

今回の攻め方誘導の仕方の説明のツールとして採用させていただいた次第となります。

 

また、もう少し首題からは逸れたお話にはなるのですが、

私が格ゲーを始めた時、既に先人たちが、コンボはこういうものがあるよとか、

こんな連携があるよというのを残してくださっていたので、当然それらを履修し、自習もしていきました。

ただ、それだけ見ても困ってしまったんですよね。

根っこで分からないというか、何より辛いなと思ったのは、使い時が分からない事でした。

こういうコンボがあるのはわかった、しかし、それはいつどのような状態で使えばいいのだろうか、

という事に対する紹介が無いんですよね。探しても。

ですので、それこそ最初は中段撃てば崩れるのかよし6P使おうくらいにしか思っていませんでしたし、

起き攻め仕掛けたのに小技連打されたりバクステされたり立たれて6Pが終わってしまって、

中下で攻めないと読み合いにならないだろうからどっちも使わなきゃ、と漠然と考えて、

こういう理由で下段を撃つぞ、というような思惑もなく漠然と下段と中段を選択して攻めてたりをしていました。

 

けれどそれでは立ち行かなくて、

相手も人間なので相手なりに何かのルールや条件によって行動しているはず、

であれば、それをどう読み解くのか、それをどう自分の行動に反映するのかを考え始めました。

そして、この読み合いに関する一連の長ーい長ーいお話と、数式に落ち着きました。

 

この、誘導して攻めを連鎖させて行くという概念を理解すると、

今度は、連鎖させる為の起点が大事になってくるというのが分かってくるのですが、

折角ですので、もう少し連鎖させる事を例を踏まえてみていければと思います。

 

「下+潰=中」→「中+(下)=煉獄」→「トラヴァ」

例えば、こんな流れで進んだとしましょう。

まずは見えない2択をかけました。ファジーガードもバクステもせずFDもなく、しかし暴れてきません。

という事は大抵の場合、一連のコンボが終わるまでひたすら凌ごうというつもりでしょうから、

5K>近S>6Pと下段択に見せつつ唐突に中段で崩してみたら崩れたので1ダウン取りました。

全然暴れない相手の場合、見えない2択を仕掛けている事自体がバレているケースが多く、

がっつり様子見をして割ったり飛んだり何かしら契機になるタイミングを待っている方が多いです。

しかし中段は見えておらず崩れてしまったわけですから、焦っているはずです。

この次の起き攻めの際は中段を意識しているでしょうし、中段か下段かをファジーで防いだり暴れてくるかもしれないので、パインを撒きつつ5K>近S>2HScトラヴァ>小突く>射撃と暴れ潰しを仕掛けたところ、再び1ダウンを奪いました。

この連携でダウンを奪えたという事は暴れていたという事が分かりました。

また、最初暴れずにしっかりガードしていたのに一度の中段以降あっさり暴れたという事は、

いい具合に焦っていそうです。

それに相手にゲージも溜まりましたし、2回も不意の形でダウンを取られたと認識しているでしょうから、

もうガードで様子見はしないでしょう。

すると投げは通せませんが、最初から暴れるか逃げるかを選択肢する可能性が高いですので、

この次はパインを重ねつつトラヴァを構え、少し待つ事で、

飛び、覚醒、ブリッツ、遠Sのような技を振れそうな隙間を一瞬与えつつ射撃(遅らせ射撃)を行いました。

しかし誘ったにもかかわらずガードされました。

ただ、FDを張っていたので、動くというよりこちらの攻めを拒否して距離を離そうとしたように見受けられます。であれば、こちらも低リスクな微ダ射撃を繰り返してあげます。

随所でちょっと暴れられそうな隙間を空けつつ撃ち、暴れを誘いますが相手は暴れません。

しかし、削られるのが怖くてFDを切れないようです。

そのせいで潤沢にあったゲージも減っていき、50%を切ったので覚醒とDAAはなくなりました。

ひとまず安心ですが、この後の可能性を考えなければいけません。

暴れようにも暴れられない状況を見せてあげていますし、ガードしていても削られるだけの未来が見えている相手からしたら、この後あり得るのはバクステや直ガ、無敵昇竜、ブリッツなどの、起死回生の一点読み行動しかないわけですので、それを狩る為に不用意に近づく小突くなどは挟まず、

射撃と微ダで様子見しつつ固めて警戒します。

するとブリッツが見えました。ですので即バクステからの突き上げ射撃でダウンを取りました。

相手にはもうゲージも体力もほぼありません。

残りの行動の選択肢としては暴れか無敵昇竜かガードしかありませんが、

そのどれもパインを撒いてからの起爆射撃の前には無力です。射撃を重ね、削って終わりました。

 

いかがでしょうか、真面目に解説をするとこんなに説明しないといけないのが、

数式表現を行うとたった1文で終わります。楽ですね。

 

最初は、数式を好きなように並べて、大体2パターンくらい分岐させたルートを作っておき、

対戦中に相手がどちらの流れに誘導すれば倒せそうかを、観察・実行する練習をしてみてください。

1パターンだけでは駄目ですよ? それだと、観察して相手に合わせていくという練習にならず、

ただやりたい事をやるだけで、読み合いをしない中級者のままになってしまいます。

必ず、最低でも2パターンは用意しましょう。

そして、実際にしかけてみて、通れば裏択(本命択)となる右辺に誘導成功です。

逆に通らなかった場合は、表択となる左辺に誘導が出来ていません。

その状況をしっかり覚えておき、こういう数式のルートだったら通っただろうかと組み直してみて下さい。

慣れないうちは頭がいっぱいになってしまうかもしれませんし、

すぐには上手くいかないと思いますが、家庭版ならリプレイもありますしね、

しっかり相手を見て、お願い中段とか、なんとなく攻めてますとかではなく、

明確にこうだと思ったのでこういう選択をした、その結果どうなったか、どうすべきだったか、

というのをおさらいし、数式を連鎖させるという事を実践しましょう。

 

これについては、コンボのように、この手順でボタンを押せばいいよというような内容ではないですので、

人によって、同じ下段や中段でも技のかけ方や細かい連携は異なると思います。

暴れ潰しの間の取り方なんかもそうでしょうし、得意不得意もありますよね。ですので、この行動の次はこちらが通しやすいなど傾向はあれど正解ルートというのはありません。

自分なりの連鎖等式を組んでいった先、自分なりの正解を見つけた時、

それが、貴方の操るエルの特徴や、「らしさ」になっていきます。

究極を言えば別にこれら一連の考え方は数式として捉える必要すらありません。

ただ、

あらかじめセットとしての行動規範を作っておく事で、思考をスムーズにし易いのが数式の強みです。

 

 

■連鎖させる為には、起点を作る、起点となる行動を洞察するという意識を持ちましょう。

攻めを連鎖させるには、兎にも角にも起点がなければ始められません。

連鎖させるという概念の説明として起き攻めの場合を例として挙げましたが、

これは、自分が攻めている時は、詐欺や多対応の攻めも含めて、

誘導する最初の攻め方を自分で選べるので、例として説明させていただきました。

ただ、等式の連鎖はなにも起き攻めからしか始まらないわけではありません。

あれ?この人飛びがちだな、よしパイン投げから誘導して落として起き攻めを起点にしようとか、

少し触るとすぐFD張って逃げるな、なら飛び防止なりダッシュなりで距離を詰めて、

触って起点にしようとか、立ち回りでも相手がどのような傾向なのかを掴んで誘導する事が出来ます。

 

※立ち回りの場合は、走っていくのか、飛んでいくのか、パインを投げてから行くのか、

 相手の空振りを誘うようにステップ動作しながら突っ込むのか、

 逆に相手が突っ込んでくるのを迎撃するのかという、これもある種読み合いが発生するのですが、

 ここはわりと戦術レベルのお話になってくるので、割愛しようと思います。

 基本的に中編の立ち回りの内容を詰めていっていただければ良いかと思います。

 

では次は、防御している時でさえも連鎖の起点を作る事が出来るという内容を紹介します。

例えば、

起き攻めでいきなり中段を重ねられたがそれを防いだという場合、

相手は次は下段か中段を左辺とした、暴れ潰しか投げの連鎖に入ろうとしていると分かります。

つまり、

中+(下)=潰

中+(下)=投

ですね。

という事は、中下で攻めつつ本命択は暴れ潰しか投げで、

それを通す為にもう一回中段か下段を入れる確率が高いと分かります。

等式の通りで考えれば、左辺を意識付けして虚を突いて右辺を通そうとしているわけですから、

こちらからの対応として暴れはまず通らないでしょうから選びません。

まずは中下がどちらであっても大丈夫なようにファジーガードを試みるとします。

その上で、初撃の投げや当て投げに警戒して、近いなと思ったら投げを仕込む事になるでしょう。

ここまではただの理屈ですので、これが成功するかどうかはある程度運でもありますが、

この時に相手がどう行動したかをしっかり観察します。

 

どうも暴れ潰ししているようなので、この人は暴れて欲しいんだな、とか、

投げを入れたがっているようだな、というのを攻め方から観察する事で相手の右辺が分かるので、

それが分かったら、それをこちらの切り返しの起点にします。

今回で言えば、中段かけて焦った相手の暴れを潰すのがやりたい事だったようなので、

誘導に乗らないように、暴れてあげません。

そうすると相手は一向に暴れてくれないので攻めているのに焦ってしまいます。

するとどうなるかですが、重要な事を説明します

かなり読み合いに長けた使い手ではない場合、

自分の攻めが通らなかった場合に、すぐには等式を切り替える事が出来ません。

例えば、

中+(下)=潰or投

でずっと戦えて来た人は、この等式を成り立たせる為の攻め方は上手でしょうが、

この等式から外れた攻めを咄嗟に選べません。

あくまでこの等式の中で、攻めを続行しようとします。

今回の場合で言えば、

手を出してこないので暴れない、暴れないから暴れ潰しが出来ないというのは、

こちらに等式がバレているからなのですが、そこの理解が及ばない攻め手の場合、

強引に潰し以外の等式の要素である中段か投げを入れようとしてきます。

 

これが起点になります

 

「撃たれると分かっている中段」なんて見えますし反撃も可能です。

「攻めているように見せかけた接近行動からの投げ」も距離が詰まると分かっていれば見えますので、

投げ返せます。これを起点にしていきます。

 

もう少し例を見ていきましょう。

今度はガード方法も混ざった場合を見てみましょう。

 

起き攻めでいきなり中段を重ねられたがそれを防いだという場合、

相手は次は下段か中段を左辺とした、暴れ潰しか投げの連鎖に入ろうとしていると分かります。

つまり、

中+(下)=潰

中+(下)=投

ですね。

ここで、中段であろうが下段であろうが潰しであろうが強制的に距離を取れるFDを入れたとします。

すると何が相手に伝わるか。

FDを張っているという事は、暴れられない事と飛べる事とバクステ出来る事が伝わります。

すると、相手の等式的に、右辺の暴れ潰しが死に択となり投げだけになります。

もっと言うと離れてしまうので攻めが終わる可能性すらありますね。

※エルの6HSのように飛びすら潰せる暴れ潰しもありますが、バクステの場合は危ないですね。

すると、相手は投げに来るにしろ攻めを継続するにしろ、

走る、低ダする、のどちらかで近づかなければなりません。

…起点が出来ましたね。

飛んでくると分かっていれば近S対空や空投げが間に合いますし、走ってくるなら2Sや2Dを置けます。

この二つの強みは、走りや低ダを見てから対応技を入れられる事ですね。

仮に相手がFDを見てから走り出すのが早く、まだ距離が近い状態だった場合は、

投げ仕込みで相手の投げ返しを防ぐ事になりますね。

 

いかがでしょう。この様に、ガードしている最中でも、相手の攻め方を誘導する事が出来ます。

 

更にゲージのあるなしでも誘導が可能です。

分かりやすいのは、ゲージが50%ある場合ですよね。

相手はリバサ警戒するでしょうから、詐欺重ねはともかくとして、起き攻めが制限されますよね。

これは何かする必要はなく、ただゲージを持っていれば警戒させられます。

また、分かりやすい状況として言えば、体力が少なくなっている時などは、

起死回生を狙って覚醒やDAAを使ってくるだろうと思わせる事が出来ますので、

これだけでも相手の選択肢を絞らせることが出来ますね。

 

 

■連鎖等式と起点の関係を覚えると、焦りと惑いが減り、指数関数的に思考力が上がります。

相手は何をしてくるかわかりません。

例え相手キャラのコンボを覚えても連携を知っても、今何を選択してくるのかは分かりません。

そのせいで焦りや惑いが大きくなり、思考力が低下してしまいますよね。

しかし、

誘導2択=本命択

というこの等式を理解し、相手の行動から本命択を察知する能力を研鑽する事で、

だんだんと相手の声が聞こえ、完封出来るようになっていきます。

もしこれがしっかり出来ていれば、難しいコンボなどなくてもOKという理屈すら通ります。

だって、何をしても読めていれば通せるんですもの。(それはまぁ極論ですけれどね。)

上級者がなぜ上級者かというと、この起点を作り出すことが上手い事、

そして、倒し切るまでの持っている連鎖等式が多いので、どんな状態でも淀みなく動けるわけですね。

 

読み合いとは、本命択を通す為に表択(攻撃技あるいは行動そのもの)で相手を誘導し、

どれだけ相手の誘導を阻止し、自分の本命択を通せるか、その思考戦の事です。

 

これらが理解できて等式を回せるようになってようやく本来の読み合いのスタートというわけです。

ただし当然ながら、択が分かっていても戦術レベルが低ければ表択そのものに対処できませんし、

相手キャラの戦略が分かっていなければ、そのキャラのセオリー的な行動を咎められませんので、

戦術・戦略レベルを高めてあって初めてまともな思考戦が始まります。

その上で、上級者は本命択すらブラフにしたり、狙って逆択を入れてきたりと、

より高度な攻めを仕掛けてきまので、もう頭は常にフル回転になります。

行動一つ一つ全てを起点に使ってきますので、全く気が抜けないですが、

その分読み勝った場合は本当に楽しいですね。

 

手癖っぽいのあるけど気づいてないのかなこの人利用させてもらおうかとか、

さっき飛んだから恐らく次同じような時が来たら対空で刺せるなとか、

ん?迷ってとりあえずジャンプしたかな何に迷っていたのかなとか、仮に相手に対空されたとして、

ぎりっぎりだから上見てなかったんだな、地上の意識をもっと割けば通るかなとか、

見事に綺麗なタイミングで対空されたので地上のプレッシャー全然ないって事か、牽制しないとなとか、

あぁ、ダッシュしたいんだなぁとか、連携わからないからDAAしたんだろうな焦ってるよねとか、

一瞬立ちガードが入ったけど昇竜回していたのか、中段や投げが来ると思ったのかな?

3段目に直ガしたって事は遠Sや2HSなどの連携を直ガしようとした可能性があるかな?など、

そういうのが伝わってくるようになります。

 

この、どれだけそういう声が聞こえるようになるか、洞察できるようになるかについては、

こればかりは、自転車のバランスどう取っているのですか?というのを説明するのが難しい様に、

「そういう声が聞こえる体?になったから分かるようになった」としか言えなくて恐縮なのですが、

大なり小なりみなさん既にやっている事だと思います。

ですので、是非、

数式をいくつか用意し、等式の中身にあたるコンボや連携を自分なりに用意して、

実際にそれを仕掛けてみる、相手の反応を見て行動を選択していくというトライアンドエラーを試してみていただければと思います。

本当に楽しくなってきますので。

 

 

■■まとめ■■

以上が、私なりの読み合いについてのお話でした。

もう本当にとてつもなく長くなってしまいました。

また、総編として最後に書く内容の構想は既にあったのですが、

お仕事の締め切りと体調不良が重なって、結果的に遅くなってしまいました。

10月中には上げたかったのですが、ペースが遅くて申し訳ないです。

 

ギルティギアの新作も、チップとポチョまでは内定しましたね。

私としては、エルが参戦してくれるのを心待ちにしておりますが、

性能が同じなのかもわからないので、何とも言えないです。私より先に結婚していたらどうしよう(ぇ

話は戻りますが、ことこの読み合いについてのシリーズに至っては、

他の格ゲーや次のギルティでも役に立つ考え方になるとは思いますので、

同じ飢婚者のご参考になれば幸いです。

 

次はコンボの基礎編をもう少しまとめたり、全体の記事の内容の調整をしたいのと、

新しい記事としては、詐欺関連をまとめようかと思っています。

詐欺に強くなると必然的に起き攻めも強くなりますので、しっかり理解したいところですよね。

体調がしっかり戻ったら、またイラストも描きたいなと思います。

新しいツールを使い始めたのですが、

全然私が本来得意な水彩の絵柄になっていないので、不満なのです。

 

 

それでは皆様この辺で。

長いシリーズとなりましたが、読了ありがとうございました。