もう30年前も前の話です。
前回、黄金町チョイノマの話で出てきた後輩がまたも新手の話を持ち込んできました。
「〇〇さん、平塚にものすごいピンサロがあります」
「ピンサロってなんだよ」
「小さい映画館みたいに同じ方向にベンチシートが並んでいて女の子がフェラしてくれます」
「それじゃお互い丸見えじゃないか。そんなのあり得ないだろ」
「じゃあ、行って確かめてください」
その店は平塚駅からほどちかい雑居ビルの5階あたりにありました。
建物に近づくと路上に人の群れが。いや、群れというには折り返しで整然と並んでいる。。。
驚いたことにエレベーターに乗るための行列で、高圧的な態度の黒服が客をビシッと並ばせています。
路上で並ぶこと15分、やっとエレベーターで上に上がります。
扉が開くと再び驚かされます。8畳ほどのエレベーターホールにもぎゅうぎゅう詰めで客が折り返し整列させられています。
しかもさらに怖い黒服がいました。
友人同士できた若者が小声で私語をしていたら、「てめぇ、しゃべるな。ん、なんだ、ガム嚙んでるのか。ふざけるな、出せ!」
そして一人ひとり手を出させられ、爪のチェックをし、長い奴はその場で爪を切らされていました。
エレベーターホールで待つこと20分、やっと店内に入り、これで席につけるのかと思ったら違いました。
コの字に並んだ待合ソファーがあり、そこにまだ20人くらいのウェイティング客がいました。
しかしここまでくれば店内の様子は少しわかるようになります。
照明を落とした店内に爆音でBGMが鳴り響き、黒服がマイクでガンガン煽っています。
そしてなぜだか時折、ドスの効いた号令とそれに応じる軍隊のような返事が聞こえてきます。
きょろついていると怒られるので自分の膝を見つめてソファーで待つこと20分、路上の待ちから始まって1時間ほどでようやくベンチシートに案内されました。
なるほど、確かに小規模な映画館のように50席ほどのベンチシートが一方方向を向いて並べられています。
その最後方には司令塔のような席があり、昔の防災センターのような赤青黄色のパイロットがたくさんついた制御盤の前にリーダー格の人がいました。
先ほどの号令は彼が出していて、席が空くとトレイを小脇に抱えてスタートダッシュの姿勢で待機している黒服が飛んで行ってものすごいスピードで片づけを行い、終えると直立不動の姿勢でピッと片手をあげて「完了っ!」と叫びます。
ピンサロは花びら回転と言って、最初は必ず指名した嬢がきて、抜き終わるといったん離席し、かわりにヘルプが来ます。
そして最後の10分くらいになるとまた指名嬢が戻ってくるのですが、それが50席ほどが異なるタイミングで進行していくわけです。
先ほどの制御盤はそれぞれのベンチシートの進捗状況を赤青黄色のパイロットランプで把握し、20人はいるであろう女の子と黒服の複雑なオペレーションをしていたわけです。司令塔の人、すごい能力です。
しかし本当にすごいのはここからでした。
長くなったのでまた次回。