もう30年ほど昔の話。
横浜の黄金町にはチョイノマと呼ばれる青線地帯がありました。
確か京急の高架下だったと思うのですが、2間間口の飲み屋がずらりと立ち並び、入り口には艶めかしい外国人のお姉さんが一軒ずつ立っていました。
店は5人座れるかどうかの飲み屋のていを取っていますが、本命は2階にあります。
急な階段を上ると、2階にはわびしい裸電球がひとつ吊り下がり畳間にせんべい布団が敷いてあるだけ。
そこに売春婦が待っていました。
たぶん20分で1万円だった気がします。
そんな短時間なので行為前後のシャワーなどもちろんなし。そもそも水回り設備もなかったと思います。
そこに代わる代わる客が来て、ゴム装着とは言え本番が行われるのです。
ワタシは当時から(今でも)そういう風俗が苦手で。
なぜ行ったのかというと、直前まで伊勢佐木長者町で一緒に飲んでいた後輩が行くというので「お前だけ行ってこい。俺は待ってるから」と断ったのですが、「〇〇先輩、これは社会勉強ですよ!」と言われてしまい。
後輩に社会勉強とまで言われて断るのもしゃくだったので付き合いで行ったのです。
まあしかし後悔しましたね。
ああいう私娼窟だとは思わなかった。
若かったワタシはさほど歳の違わない異国から来た売春婦を前にして何とも言えないいやな気分になり、20分のダイヤル式タイマーの進む中で「なにもしなくていい」とあぐらをかいたままでした。
相手の女性は困ったふうでしたが、ワタシが早々に退出して彼女が階下の遣り手ばばあになにか言われても可哀想なので時間までぼーっとしてました。
チョイノマはたぶん2000年くらいまではあったと思いますが、あっという間に街ごと無くなったようです。