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会場のパイプ椅子に座って、ぼんやりとステージを見ている虎キチ。
隣に誰かが座りました。
「ここいい?」
「ああ、モラ美か」
「次のプログラム、次郎(次男仮名)たちだよ」
「うん……」
「元気ないね。どうしたの?」
「ん?ちょっと腹こわしただけだよ」
「ろくなもの食べてないんじゃないかと思ってたんだ。あんたお腹弱いから」
(猫註・これは虎キチが風邪ひいている時にモラ美が実際に虎キチに言った言葉。風邪で辛いのに食い物のせいにするモラ美。しかも、添加物も気にせず国産食材以外も無造作に買うような、レトルトも冷食もコンビニ弁当も大好きなこんなヤツに私の料理ディスられる筋合いねーわ)
「うん……まあ、お前のメシが食いたいよ」
「あんまりうまくいってないの?」
「ああ(ため息)……。
一緒になる前はおとなしいかわいい女だと思ってたんだけどアイツとんでもねーヤツだよ。
すぐに怒ってキレるし、料理もまずいし、掃除も洗濯もいい加減だし、金づかいも荒くってさ……。養育費やその他もろもろも払わなきゃいけないんだからもっと節約してくれよって言ってんのに聞きゃしねーよあのバカ女!」
(猫註・モラ美は私のことをどうやら自分のパワーアップ版だと思っているらしい)
「やっぱりね。私は全部わかってた」
(猫註・これはガチでモラ美の口ぐせだそうな)
「本当は、そういうグチもメールで書きたいのに、アイツ携帯チェックしてるからそんなメール書けないんだよ。しかも、お前にはスッゲエ冷たい短文を勝手に送るんだよ。俺がいくらやめろって言っても聞きゃしねーし、本当バカ女、死ねばいいのに!
子どもたちに会いに行くのもなるべく行かせないようにするし、行ったら行ったで早く帰ってこいってうるせーし。
なんかさ、モラ美に誤解されてんだろーなーとか思っててさ……」
「そんなことだろうと思ってたよ」
(猫註・かなり似たようなことをモラ美は虎キチに言っている)
「俺ホントやなんだ。あのバカ女、俺の髪型や服装までいちいち指図してくんの。それもめっちゃ悪趣味だし。ピアスの穴なんて開けたくなかったよ。でも拒否るとキレるから……」
「だよね。アンタの趣味じゃないのは気づいてた。そんな気持ち悪い格好させられて可哀想だなぁーって思ってたんだ」
(猫註・エルブログお読みの方はご存知でしょう。これは100パーセント彼の趣味じゃ!!)
「……モラ美には全部お見通しだったってワケか……。
……俺……後悔しているんだよ。別れてから初めて気づいた。お前がどんなに完璧な妻かってこと。ほかの女はみんなひどいって、お前が言ってた意味がやっとわかったんだよ。なんで俺はお前と別れちまったんだろう、できることなら、やり直したい……」
「……次郎の番だよ、ほら」
「そんなのどうだっていいよ!
……なあモラ美、俺、帰りたい。全部俺が悪かった。バカだったよ、あんな女にだまされて。俺が好きなのはあの女なんかじゃなくてお前なんだってハッキリわかった。
ごめんなさい。
許してください。
俺の居場所はもうないのか?戻っちゃいけないのか?」
(~~♪
この間次郎たちが歌っているが二人とも見ていない。ドラマのワンシーン的な沈黙。
やがて、虎キチがモラ美の手をそっとにぎる。モラ美、ハッとする)
「……パパ……」
「このあと、3人で何か食い行こか?
そんでさ……。
久しぶりに家に、泊まっても構わない?」
いかがでしたか?
これは、猫が想像したモラ美の妄想です。
当たらずとも遠からずではないですかね?
いや~あ?
もしかして、
正鵠を射た!
のかもしれませんよ~(=^x^=)