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友達のいないモラ美は、特に用もなく虎キチにメールをよく書き送ってきました。
メールの内容はその時々のモラ美のご機嫌次第で、罵詈雑言の応酬もあれば、なんのこともない世間話メールのこともありました。
虎キチは用のない限りは特に返すことはありませんでした。
「店長ヤキモチ作戦」の頃、モラ美はこんなメールを虎キチに送っています。
「〇〇〇(次男名)が、きっと店長さんママのこと好きなんだよ～って言うんだけど、ママみたいなおばあちゃんが相手なんて店長に悪いよ～って言ってるのよね～♡」
店長は30半ば、モラ美40前半、たしかにモラ美の方が歳は上です。
ですが、ない！って年齢差でもないはずです。
どうでしょうこのメールの、
モラ美の浮かれよう(笑)
↑私もかなり底意地が悪い。
まんざらでもないのです(笑)
↑ホンマ意地悪い。
モラ美も、女です。
いくつになっても男にモテるのはそれなりに嬉しいものです。
モラ美、大ウソつきだけどウソが下手クソな女です。
メールにハッキリと本音が出ています。
「私が店長に興味ない」んじゃなくて、
「こんなおばあちゃんだから店長に申し訳ない」。
それは、
店長さえ良ければ私の方はOKよ♡
って、言ってるようなもんですわ！
モラ美、浮かれています。
店長には彼女がいるとは聞いていますが、もしかしたら？って淡い期待が生まれつつあります。
虎キチが言うには、
モラ美はけっこう可愛い容姿をしてるからその気になったらモテるだろうし、サッサと彼氏作って再婚してほしい。
とのことですが、
私に言わせれば、これはモラ美と共依存してるからモラ美を高評価しているのと、虎キチの希望的観測が合体した願望に過ぎません。
私の見立てでは、
いや、この女モテねーだろ！
容姿がまあまあというのもどこまで本当かわかったもんじゃない
(モラ美の写メを元カノさんに見られた時はけっこうバカにされてるし、毎日見ていると経年劣化にも気づきにくいものです。モラ美は可愛いとの思い込みもありそうだし)
仮にそこそこおキレイだとしても、
この性格絶対にモテない！
頭おかしいこじらせモラハラ人間の美人より、多少おへチャでも愛嬌があってなつっこいブサイクの方が断然モテるに決まってます！
子持ちの中年というハンデがある上でモテるなら断然可愛げはマストでしょ！
見た目だけでモテるのは若い頃までです！
そんなわけで、
モテないモラ美としては、
なんか男に相手にしてもらってるだけで浮かれちゃってます！
(私が思うに店長は100パー同情だけど)
店長ともしかしたら、なんか、なっちゃう？かも？
虎キチ、そうしたら、嫉妬しちゃって、女(猫のこと)なんかどうでもよくなっちゃう？かも？
つかの間、妄想ワールドで2人の男を相手取り、ドラマの主人公になったようないい気分だったモラ美。
しかし、そのお楽しみ時間は、こんなふうに終わりました。
「店長さん、パパより優しいから好き。店長さんがパパになってくれたらいいのに」
次男くんからメールが届きました。
虎キチはこう返しました。
「良かったね。ママと店長さん、上手くいくといいね」
電光石火の速さでモラ美からメールが届きました。
「私、店長のことなんか、なんとも思ってませんから！私は誰とも一緒になる気はありませんから！！」
虎キチはこれを私に見せて言いました。
「アイツやっぱり〇〇〇(次男名)のメール見てる、本当やめてほしい！」
いや違うって、
最初の次男くんメールからなりすましですって！
虎キチに嫉妬させるつもりが、虎キチがモラ美をあきらめる(？)宣言をしたので、ヤバいと思ったモラ美。
以降、モラ美は店長さんの話はしなくなったそうです。
(きっとそのうち、店長さんにもモラ美の異常さがわかってきて距離を置かれたに違いありません)