日本国憲法九条の悪い部分、良い部分まとめ | 沈みかけ泥舟のメモ

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今はネタバレなしの映画感想ブログ化してます。

改憲派、護憲派など日本国憲法に対する考え方の違いで
延々と議論とも言えないような悪口も含めた
たくさんの発言があちこちでされています。

とはいえ、本音は日本国憲法全体というよりは
憲法九条の第一項「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、
国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」
そして、第二項「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない。」
この二つを止めるか止めないかという考え方の対立です。

では、憲法九条の存在がどんな影響を与えているかを記録して
考える足場にしておきたいと思います。

・憲法九条の悪い点
こちらは自民党の政治家や自衛隊幹部など数多くの方が語っています。


1,中国やロシア、朝鮮半島といった近隣諸国から領土や領海を守るためには
武力行使が自由に出来なければならない。(自衛隊では守れない)

2,同盟国(アメリカなど)を軍事的に守れない。

3,武力が使えないために外交で相手国を威圧できない。

4,他国で日本国民が紛争などに巻き込まれたときに速やかに救助出来ない。

5,石油輸送など日本国籍の船舶を海賊から護衛することが難しい。


色々と言われていますが、結局のところは欧米とルールが違うので
欧米の真似事が出来ないということに対する強烈な不満があるということです。

・憲法九条の良い点
こちらはあまり真剣に語られることはありません。
単純に「戦争は悪い=戦争をすることは悪い=戦争放棄の憲法九条を守るべき」
ということばかりが目に付くだけです。
そこで例を挙げてもう少し詳しく書いておきます。


1,派遣した自衛隊が現地民を殺さずに済んできた。
例えば、アメリカ・イラク戦争でフセイン政権が倒れた後のイラクでは
アメリカやヨーロッパに対しては憎しみや怒りが多いのですが、
日本には好意的で日本企業の進出を望む声が多いようです。
その理由は日本の自衛隊はイラクへの攻撃はせず、戦後の道路や橋の再建に尽力した
という現実をイラクの人々が見ていたからのようです。
日本人が思っているよりも中東やアフリカを含む世界のアチコチで
「日本は戦争をしない国だ」という好意的なイメージは広がっているようです。
おかげでアルカイダなどのテロ組織が日本を名指しで批判してもジャパンバッシングは広がりません。

2,アメリカによる出兵要請を断ってこられた。
隣国の韓国はアメリカとの同盟関係によって実際に韓国人兵士が
アメリカ側から仕掛けた戦争に派兵されて殺されています。
日本は日米安保の関係もあるので後方支援ということで
補給活動には参加しますが前線には行かないので死者は出にくくなっています。
日本国憲法に憲法九条がなければ戦後百人以上は死んでいても不思議ではありません。

3,自衛隊が過剰防衛をせずに済む。
憲法九条によって武力行使が制限されているので、
あくまで「軍隊」である自衛隊ですが戦い方が独特なんだそうです。
専守防衛を掲げる自衛隊は殺人の訓練を受けていることに変わりはありませんが、
装備を相手の装備に合わせるというルールがあるといいます。
銃を持っていれば銃で、銃を手放してナイフで襲ってくればこちらもナイフでと
普通では考えられない「正々堂々とした戦い」を強いられているのだとか。

他にもいくつかありますが、いちいち例を出すと長くなるのでここで止めます。

憲法九条を改正することで近隣諸国との武力衝突に備える代わりに
これからの発展が見込まれるアフリカや中東諸国の好印象を失うことを選ぶか。
日本人の兵士が殺したり死ぬことを避ける代わりに同盟国から白い目で見られたり
お金を要求されることを受け入れることを選ぶか。

どちらを選ぶにしてもメリットとデメリットがあることをしっかり認識したいと思います。

ちなみに、改憲派の極端な軍事力強化自主防衛論も護憲派の極端な非武装中立論も
論外であることだけは変わりがありません。

泥舟、どの立場の人も反対意見の情報を集めて公平に判断しているのか疑問。