映画『BLUEGIANT』を見てきました

 

アニメーション映画は何となく避けてます。

でも、この映画は見たいな、と思ってました。

 

仙台東宝シネマで見ようと思って行ったら、上映時間を

勘違いしてました。仙台駅東口にあるチネラヴィータでも

上映していることがわかったので、昨日6月1日行って来ました。

上映最終日でした。

 

 

最終日ということもあってか、客の入りは少ない。封切りが

2月17日だったから、結構長い期間の上映だと思います。

あまり広いホールでは無いが、まあまあスクリーンは大きく、

音響は良かった。原作は『ビッグコミック』で連載されており、

日本編、ヨーロッパ編、現在はアメリカ編と連載が続いている。

たまにビッグコミックを買い、たまにコンビニで立ち読みしたり、

たまにネットカフェで読んだりしているが、読み落としている

箇所も時々有る。そのうち電子書籍のコミックセットが割引に

なる時にでもまとめて購入しようと思ってます。

 

主人公の宮本大は仙台出身で、高校卒業後、ジャズプレーヤーと

なるべく東京に出る。青葉二高(架空)の同級生だった玉田君の

アパートに転がり込む。青葉二高は仙台二高をモデルにしてるのかも

しれない。仙台二高の学生さんなら、早稲田大学に現役合格できる

人も居るだろう。玉田君はかなりの勉強家だったのでしょう。

逆に宮本大君は中学高校時代部活はバスケットをやり、高校時代も

バスケットをやり、テナーサックスを始めたそうです。

3年間で、天才ピアニストの沢辺雪祈を嫉妬させるほどハイレベルな

演奏者になっているんだから、ほぼジャズ漬けの毎日だったと思います。

よく仙台二高に入学出来て、卒業できたなあとツッコミを入れたくなる。

 

原作の漫画の方では、仙台の街の風景や店も結構紹介され

ている。仙台市のホームページにも、「BLUEGINT」の聖地として

漫画に登場した場所が紹介されてます。

 

 

また、ネットで検索したら、NHK仙台放送が原作者石塚真一氏にインタビューした

記事が有りました。

 

 

石塚氏は仙台出身では無く、茨城出身のようです。

「「担当編集者に相談したら、仙台出身だったんで『これはいいな』と。

土地もわかってるし、なまりもわかってるし。なので、仙台を舞台に

しました」」

 

アニメの方では、仙台市の場面はかなり割愛されており、宮本大が

雪が降りしきる中、広瀬川の川岸でサックスの練習をしているシーン。

高速バスで東京に向かうシーン。玉田くんが高校時代を回想している

シーン。それぐらいでした。

 

東京で舞台となるのは、墨田川沿いの、橋の下

そこで宮本大が毎晩サックスの練習に励む。

玉田君のアパートがそこに近いなら、原作では浜町公園のシーンが

有ったと思うから、中央区浜町か人形町の近くに住んでいるのかなあ。

時代設定は、昭和では無い。スマホを使っているから、平成でしょう。

平成の時代に、中央区に大学生向けのアパートがあるのかなあ、と首を

傾げながら見てました。鶏料理の名店「玉ひで」の看板を入れている

ところが憎いねえ。昔、ランチタイムの行列で並んで、この店の

名物親子丼を食べたことを思い出しました。あれは美味しかった。

 

憧れのジャズクラブ「So Blue」はもちろん「Bluenote東京」を

モデルにしているのでしょう。20年以上前になるかなあ、一度だけ

晩年のエルビン・ジョーンズの演奏を聞いたことがあります。

地方に居るとなかなか行く機会を持てないのが残念です。

ミュージックチャージは確かに高いけど、いつもビッグネームを

呼んでいる。宮本大たちのような無名の新人を出演させることは、

現実にはほぼ有り得ないだろう。

 

一緒にバンドを組むピアニスト沢辺雪祈を当初原作では、かなり

プライドが高く鼻持ちならない人間に描いていたと思う。サックスを

吹き始めて3年と言う大を見下していたし、ドラムを始めたばかりの

玉田を相手にする気も無かったと思う。トリオを結成し、グループと

しての絆が出来上がるまでには時間が掛かったと思う。アニメ映画

では時間の関係でかなり端折っている。

 

宮本大が沢辺雪祈と玉田とグループを結成し、グループ名を「JASS」と

命名したシーンを見て、思わず「マジ!」と言いそうになりました。

仙台でジャスというと、スポーツをする時のジャージのことを指します。

トリオに仙台出身の宮本大と玉田の二人がいるわけです。若い二人は

ジャスという言葉を使わないとしても、父親世代ならジャージのことを

ジャスと呼び、若い人たちも年配の人たちがそう言ってるのを聞いている

のだろう。玉田君、なぜ「仙台の人がバンド名聞いたら、ださいと言うだろ。」

と言わないんだ。と私は思った。編集担当者が仙台出身なら当然知っていると

思うんですが。

 まあ、逆に専門家はJASSというバンド名を高く評価しているようです。

JASSはJAZZ以前のジャズの表記。・・・

「JASS」というこのバンドの名前から感じれるのは、まさに「ジャズの誕生」

です。(池上信次)

 

原作のイメージを実際の演奏でどう映画の中に表現するか興味深かった。

オープニングのクレジットに、「音楽 上原ひろみ」とあったからかなり

期待値は高まった。実際、この映画のために作った曲はかなりgroove感が

あり、テナーサックス、ピアノ、ドラムのソロシーンでもアドリブも

原作のシメージを壊さず、「こんな演奏をするかも。」と思わせてくれる

ものだった。上原ひろみについては、今さら語る必要もないでしょう。

20歳前後から世界的に脚光を浴び、多くのビッグネームと共演し、世界の

大きな舞台で活躍してきている。テナーサックスを演奏した馬場智章、

ドラムを演奏した石若駿。今まで名前を存じ上げなかったが、かなりの

プレーヤーなのでしょう。いい演奏だったと思います。「久々にジャズ

クラブに行って、ライブを聞きに行きたいな。」そういう気分にさせて

くれる演奏でした。

 

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 仏教へ
にほんブログ村