全日本U12の全国大会動画は、JFATVのYoutubeで見られ、刺激や参考になるので、たまに時間を見つけてみるようにしています。といっても、あまりにも動画は多いので、どうしても決勝・準決勝や、注目する都道府県の代表チーム、その年の話題の選手の所属するチームの試合が中心になってしまいますが。長男もU11世代になりU12が見えてきましたが、贔屓目に見ても、あと1年でこのレベルに到達するのは中々難しいかな・・と思えるようなレベルの子だらけです。

 

そうした子のプレーを見るだけでも刺激になりますが、ふと気になって、この子達の進路や現状はどうなっているのか・・と調べて みました。網羅的に調べることはできないので、動画みていて私が見てもこのレベルの試合でも一つ上に抜け出していると思える子、ハットトリックをしたような子、話題の選手のような形でメディアで紹介された子などに絞って調べてみました。

 

そうした子は、J系列のジュニアユースに進んでいるのが殆どでしたが、J系列のユースに残れていない子も多いです。もちろん、J系列が全てという訳ではないですが。ただ、ナショナルトレセンのメンバーや世代別代表のメンバーにも、U13くらいまでは名前が残っている子はいますが、U14くらいから名前が出てこなくなる子が殆どでした。勿論、全てを正確に調査しきれている訳ではありませんが、これは結構厳しい現実だな・・としみじみと感じますし、このU12やU11の段階でどのレベルにあるかだけで、その後のサッカー人生が決まる訳ではないとも思います。

 

この結果からわかる点として、小学生年代はあくまで通過点であり、成長期(フィジカル面やサッカー技術)も人それぞれということかなと思います。私もチームの選手を色々見てきていて、現時点のサッカー選手としての能力は、成長の速さと、いつからサッカーを始めていたかというサッカー歴にある程度比例する部分もあるかなと思います(勿論それだけではありません)。成長が速いと運動能力の高さに繋がりますし、サッカーの技術はボールに触っている時間に比例していきますしね。ただ、成長の速さは、個体差はあれど成長期の始まるタイミングの差に過ぎないですし、サッカー技術も始めて初期の頃に比べて期間経過と共に伸び率は低下していくことになります。なので、遅くサッカーを始めたり、現時点で体が小さい子でも、どこかで追い付くこともできるかもしれないとも思います。

 

他方で、現役Jリーガーの経歴を見ると、ジュニアユース時代からはJ系列だったり地域リーグ(関東リーグ等)に所属している選手が圧倒的に多いです(そうでない選手もいます)。ジュニアユース年代から、そのクラスのセレクションに合格できるレベルでないと、中々こうしたプロになるレベルに達するのは難しいとも言えるかもしれません。冒頭に書いたようなU12全日本の時には頭抜けた存在の選手が、U14くらいになるとナショナルトレセン等には出てこないようなことがあるとしても、その選手を追い抜いてナショナルトレセンや世代別代表を勝ち取る選手もU12の時点で一定水準以上にいて、その高いレベルのグループの中での、競争や成長曲線の差なのかな・・とも感じます。

 

漫画の世界にあるような、中学・高校からサッカー始めた子が、凄い勢いで成長して全国大会に出場したり代表になる、ようなことは難しいのかもしれません。いずれにせよ厳しい現実だなとしみじみと感じました。