コーチをやっていて試合等を見ている中で、ガッカリする・残念に感じるプレーに接することがあります。絶好のチャンスを逃したのようなものではなく、基本的なプレーのレベルでもう少し練習したり意識改革して欲しいと思うプレーのことです。

 

1.ボールを怖がる

これが一番ガッカリします。典型的には、ハイボールが飛んできて怖がってヘディングできず避けてしまったり、シュートをブロックせずにかわしてしまう、ということですね。そこまで露骨でないとしても、ハイボールを恐々と腰が引けながら足で処理しにいき上手く処理できないといった場合も含まれます。これは未だに長男のチームの4年の何人かでこのようなプレーをする子が何人かいます。

 

4年生になるとキックの高さと飛距離が出るようになりますので、3年生の時以上に試合ではハイボール処理やセカンドボールへの対応が重要になってきます。特にCB・ボランチは相手GKからのパントキックやクロス等を処理することが多いですし、トップについては、味方の後方からのキックを競り合うことが多いですよね。こうした場面で、怖がってボールに触れないような場面を見ると本当にガッカリします。

 

なお、長男のチームは、CBやボランチはきちんとボール処理できる子を置くことが多いので、トップの子でそのような怖がる場面が散見されますね。特にBチームで。Bチームでは、あまり練習に来なかったり習い事感覚でサッカーをしていたり、ガッツが無い子がいて、そうした子はディフェンスを任せられないのでトップで出すことが多いですが、ハイボールを怖がって露骨に避ける場面が見られて、ファーストボールに競れないことが多くなります。そうすると相手にボールが渡ることが増えてきますね。

 

ハイボールだろうが強烈なシュートだろうが、ボールを怖がらないことはサッカーをやる上で基本的に必要なことだろうと思います。なので、こうした場面をみると本当にガッカリしてしまいます。

 

2.ボールに群がる

長男のチームでは2年生の後半から3-3-1の動き方をきっちり指導してきたおかげか、フォーメーションの動きはよく理解している子が多く、ポジション無視してボールに寄っていくような動きをする子はほぼいないのですが、1人だけ、どうしてもボールに寄っていってしまう子がいます。例えば、トップで出していると、守備の局面ではトップは1人センターライン付近に留まるべきですが、徐々に下がってしまい、ペナルティエリア付近まで下りてくることがあります。

こうするとよくないのが、相手からするとカウンターを受ける脅威がなくなるので、ディフェンスラインを押し上げることができ、押し込まれる局面が続いてしまいます。

 

各ポジションには役割があり、その役割を果たすことに意味があったりします。役割を無視する子がいると、そこが穴になりウィークポイントになってしまいますね。時にはポジションの役割を越えた流動的な動きをすることも必要な場合もありますが、上記のようなトップがペナルティエリアまで下がっていくことが必要な場面は、基本は無いと思います。

 

3.苦し紛れのプレー

例えば、以下のようなプレーです。

①味方や敵の位置等を考えずにとりあえず前方に蹴る

②抜くための動き(フェイント等)はせず、スペースないのに一か八かの正面突破をしかける

 

①は、味方いないのに、とりあえず前に蹴れば何とかなるだろうと思って蹴ったり、ゴールに向かって蹴るような場合です。先日の試合でも、相手のプレッシャーが厳しくパスの出し所がない中で、とりあえずドリブルで横に逃げながら、前方を確認せず闇雲に前に蹴っていた子がいました。

また、コーナーキックからのこぼれ球がペナルティエリアのライン上にいた子に収まりましたが、2人がブロックに来て背負いながら、無理に反転してシュートを狙う子がいました(案の定ブロックされました)。バックパスをすればフリーのCBがいてミドルシュートを狙えた場面でしたが、深く考えずにゴールに向かって無理に蹴ろうとしただけでしたね。

 

②は特にSHで起きやすい現象ですが、タッチライン付近でボールを持ったものの、相手ディフェンスにコースを切られてスペースがないような場合です。こうした場面は、バックパス含めて落ち着くか、パスフェイントをして少しでもスペース作るのが正解の場合が多いですが、スペースないのに無理に突破を仕掛けて案の定取られるようなことがあります。パスという選択肢もないとフェイントができず(又は機能せず)、相手もディフェンスし易いですよね。

 

こうしたプレーをみていると、ガッカリしてしまいます。指導が行き届いていないと言われればそれまでですが、基本的な技術やサッカーの理解がまだまだ不十分なのかなと思ってしまいますね。こうしたガッカリすることを如何に少なくするかが、コーチとして求められることなのかなと感じます。