最近何かと経由することが多い豊橋駅だが、本日は久しぶりにここを最終目的地に定め、満を持して下車。
自分には全く似合わない盛大な花のモニュメントをドスル―し、いそいそと駅の外へ。
「路面電車を見ると、無性にわくわくしてしまう都会っ子」
言うほど都会に住んでいるわけではないが、2週間前に岡山でも乗った路面電車にゴトゴト揺られ、向かった先はこちら。
岩田運動公園である。
日本で初めての設置と言うことで、一時話題になった「監視カメラ付き自動販売機」である。
と、ここまで打って何やら既視感が湧き上がってきたので確認してみると、昨年の8月に全く同じ書き出しの記事 があった…。
進歩がないというかバリエーションに乏しいというか…。
昨年と全く同じ書き出しになったのは、昨年と全く同じ場所を訪問したからである。
正確には、昨年訪問した場所の隣にある、こちらの球技場が本日の目的地。
豊橋市民球技場、本日はここでJFL・マルヤス岡崎の試合観戦である。テレビで見るナビスコ杯決勝よりも、現地で見るJFLの方が個人的にはいい
それにしても、野球場同様、独特のエメラルドグリーンの外観が何とも言えない雰囲気を醸し出す。豊橋市はこの色に何か思い入れがあるのだろうか…。
昨年横を通過したものの、ここでの観戦は初めてということで、実質的には初訪問となるこちらのスタジアム。
場内はこんな感じ。球技場ということで余計なものがない分、非常に見やすい。
スタンドは基本的にメインスタンドのみ。おおよそ1,000人程度の収容だろうか。屋根はない。
JFL規模なら十分であると言える。
JFL公式戦ではありがちなタダ見スポットも健在。
注意書きを貼るでもなく係員を配置するでもなく、常時無防備なままであったが、これで良いのだろうか…。
本日のアウェイチームは、1stステージ優勝のヴァンラーレ八戸。
スタンドに巨大な大旗が貼られている。目を引く大きな「八戸」の文字。
その他横断幕諸々の写真をいくつか。
残念ながら今日の試合、この方は遠征されていない模様。
一度お会いしたかったので残念…。
ちなみに本日のウェルカムミュージックは、タイガーマスクの入場テーマ「お前は虎になれ!」 。
八戸サポーターは10人ほど。
チームを後押しすべく、はるばる青森県から豊橋に集結した。
一方、こちらはマルヤスサポーターの掲げる横断幕。
コールリーダーさんは、なんとなくハロウィンっぽい雰囲気。
ナビスコ杯決勝で仮装を推奨し、各方面から叩かれたチェアマンがいた気がするが、牧歌的なJFLの「大抵の事なら許される」感じの緩い雰囲気は、個人的に好きである。
試合開始前、豊橋市長の挨拶。
「ようこそ、いわたスタジアムへ!」というお言葉に、別のスタジアムを連想したのは決して自分だけではなかろう…。
さて、優勝争い&残留争いが佳境を迎えているJFLだが、昨日までのJFL残留争いは、
龍ヶ崎 20
栃木U 18
マ岡崎 18
岡山N 17
マルヤス岡崎は最下位との勝ち点差がわずかに1。残り3試合のうち、せめて1つは絶対に勝たないと非常にまずい事態。
おまけに残り試合は今日戦う前期王者八戸、今季JFL総合首位のソニー仙台、J3へ向け意気が上がる鹿児島ユナイテッド。まさに逆境。
そう考えると、アウェイでソニー、鹿児島をどうこうするよりかはまだマシな気がする今日の試合。
ここで落とすと栃木Uと岡山Nはまだ勝ち点積める望みがある相手を残しており、岡崎の最下位の可能性は一気に跳ね上がる。
強敵相手だが、今日は負けられない非常に重要な試合となる。
さらにマルヤスにとってはこの試合が今季ホーム最終戦。
6年ぶりにJFL公式戦が開催されるこのスタジアムで、最終戦を勝利で飾りなんとかJFL残留を果たして欲しい。
日陰に入ると、正直肌寒く感じる気候。
そんななか、前半は風上のマルヤスがペースを握る。
ロングボールを多用し、相手陣内で試合を進める場面が多く見られたが、崩し切る場面はほとんどなし。
終盤には八戸も反撃してチャンスを迎えたが、決めきれずスコアレスで折り返す。
後半も正直抑揚のない時間が長かった。
ただどっちが攻めているかと問われたら岡崎かなぁと。サイドからしつこくクロスを撃ちこむも、なかなか決定打までは行かず。
一進一退の展開が続いたが、スコアレスドローの可能性が頭をよぎり始めた後半44分、遂に均衡が破れる。
岡崎の地主園がクロスのこぼれ球をボレーで押し込んで遂に先制。
八戸ゴールキーパーは逆を突かれたかブラインドになったか全く反応出来ず、思わず膝を付く。
結局これが決勝点になって岡崎が劇的勝利。
今季最多の観客数で残留、最下位回避に大きな勝ち点3をゲット。
この結果、岡崎は残り2試合で現在最下位の岡山Nに暫定勝ち点4差。
これでよっぽど大丈夫であろう。本当に良かった。
サポーターと喜びを分かち合う選手たち。
ホーム最終戦ということで、山村監督から挨拶が。
最後に記念写真。
岡崎市民の自分にとって、とにかく地元に全国リーグ所属のサッカークラブがあるというのは何物にも代えがたい幸せを感じる。とにかく残留して欲しいの一言である。
そして、もしこれでFC刈谷が昇格できれば三河にJFLクラブが2つ。願わくば来年は夢にまで見たJFL三河ダービーを見てみたい。
運命の地決まで1週間、最後に刈谷の健闘を祈って、まだ歓声に沸く穂の国を後にしたのだった。