劇的なサヨナラ勝ちでヤクルトが14年ぶりの優勝を決め、史上初となる鳥類マスコット同士の優勝チームが出そろった昨日から一夜明け…。



去りゆくシーズンを惜しむが如く、今年最後の野球遠征の旅に。


やって来たのはこちら。QVCマリンフィールドである。



思い起こしてみると、2013年2014年 そして今年と、QVCマリンで3年連続シーズン観戦納めを迎えている


2011年春、東日本大震災の混乱が続き、当たり前の生活が当たり前ではないと気づかされたなか、唐突に決まった東京への出向。


そのようななか、居を構えて2年間過ごした思い出の地である千葉県で、今こうして3年連続シーズンの最終戦を迎えることになったのは、単なる偶然の産物である



例によって開門2時間前に現地到着、いつものように周辺をフラフラする重要なルーチン。


グッズショップにて発見。他球団の選手であろうと、若手に負けず頑張るベテラン選手は自然と応援したくなる。


千葉ロッテ一筋19年。ドラフト7位で投手として指名され、同期には立川隆史、大塚明、諸積兼司、小野晋吾…。本当に時の経過を感じる…。


プロ野球史上初となる、ドラフト最下位指名選手の2000本安打が達成される光景を、ぜひ見てみたい。



ご覧のとおり、この日は気持ちのいいくらいの青空。


野球のある日常も今年はあと少し…。毎年この時期になるとセンチメンタルな気分になるのは、決して自分だけではなかろう。



本日は、個人的今季最後のイーグルス戦観戦となる予定のこの試合。


つまりはこのお方の姿を生で目の当たりにするのも、恐らくこれが最後。


願わくば「天の声」なしで采配を振るったら今年楽天がどのような未来を描いたのか見てみたかった。



こういった光景を見ることができるのもあと少し。


残り少ない野球のある時間をしっかりと噛みしめる。




本日のスタメン。


CS進出がかかっている千葉ロッテは完全にガチメンバー、楽天の方は若手選手の名前もチラホラと、好対照な印象の両チーム。



そんな楽天の先発は森雄大投手。


期待度の高い若きサウスポーだが、今シーズンはやや伸び悩んでいる印象。



一方、千葉ロッテの先発投手は大嶺祐太投手。5月以来、今シーズン2度目の生観戦となる。


今季はここまでマリーンズ一軍戦を7試合観戦


最初のオープン戦で涌井投手を見て以降、藤岡、大嶺、唐川、石川と、いい具合に先発投手がばらけており、そういう意味では今年は千葉ロッテと相性が良かったのかもしれない…と、西勇輝&山﨑福也をそれぞれ3回ずつ見届けた今年のオリックス戦を思い出しながら物思いにふける。



楽天先発の森。立ち上がりはかなり危うかった。


先頭の荻野貴司にいきなりヒットを許すと、盗塁→四球と無死1・2塁のピンチを招く。



おいウィーラー、言葉は分からないかもしれないがとりあえず早くマウンドに行っとけ。


その後、投球フォームで気になることでもあったのか、審判が2度マウンドにいる森の元へ注意に向かう。


これで完全にリズムを崩したか、このあと森はダブルスチールまで許してしまう。



しかしここから踏ん張った。


デスパイネから三振を奪うと、福浦をサードゴロに打ち取り、この回は無失点で切り抜ける。


デスパイネ、ベンチからヤジでも飛んだが三振後猛激怒。


なんとなく波乱の幕開けを予感させる立ち上がり。



2回表、今度は楽天がランナー2塁の場面からフェルナンドがセンターへ大きな打球を飛ばすが、ここはセンター伊志嶺がファインプレー。



今日は谷保さんの「サブローコール」を聞けただけで、愛知県からの交通費の元はとれたとしみじみと感じる。



この日は10月とは思えないような日差しの強さ。


「恐らくこれが今年最後か…」とかき氷を食べながら戦況を黙って見守る。



そしてグランドでは、淡々と凡打の山を築いていく大嶺と…。


序盤はドタバタしたものの、尻上がりに調子を上げていく森による投手戦が繰り広げられていた。



初回の森のピッチングを見たとき、まさか7回まで無失点で来るとは夢にも思わなかった…。



7回裏、千葉ロッテの攻撃。


中村奨吾の打球はライト岡島がスライディングキャッチ、田村のセンターへ抜けようかという当たりは後藤光尊の好守に阻まれる。


2つとも「これぞプロ!」と言った感じの素晴らしいプレー。



そして、とうとう大嶺の方が先にマウンドを降りてしまった…。


千葉ロッテ2番手の大谷に対し、レフトスタンドは「ベニーランド→イモニレンジャー→関東大チャンス→京阪電車」と、チャンステーマ攻勢に出るも、この回も得点はならず。


そして迎えた8回裏、楽天2番手のクルーズが大乱調。


球は速いがなかなかストライクが入らない。ヒット2本+四球で満塁のピンチを作ってしまうと…。



千葉ロッテ・岡田を直球で押しまくって何とか三振を奪ったまでは良かったが、続く鈴木大地にはボールが完全にすっぽ抜け、まさかの押し出し…。



さらに、続く中村奨吾の打球をサード・ウィーラーが弾いてしまう…。


何故楽天が今年この順位にいるか、理由が凄く分かったような気がする。



最後は故障した西野に代わって守護神を務める千葉ロッテ・内竜也が、きっちり3人で9回を締め、千葉ロッテが見事逃げ切る。



最終スコア。


これで、今シーズンのQVCマリンフィールドでの楽天戦は全て終了。レフトスタンドへ挨拶する楽天の選手たち。


谷保さんからも、今シーズンイーグルス最終戦であること、声援に感謝するというアナウンスが流れ、場内からは大きな拍手が。


今シーズンは不甲斐ない成績に終わってしまったが、来年の捲土重来を期待したい。




そして、勝った千葉ロッテは、とうとうCS進出まであと1勝というところまでこぎつける。

個人的には、秋の季語に「千葉ロッテ」という単語をぜひ付け加えて欲しいと思うくらい、この時期はやはりロッテのイメージが強い。


日ハムファン的にも非常に気になる3位争い、果たしてどのような結末を迎えるのだろうか…。



最後に今日の一コマ。


翌日QVCマリンで行われる試合のための、レフト外野席の場所取りの様子(18時現在)。


前にも似たような出来事 に遭遇したことがある気がするが、今日だって日ハムがここで試合をやったわけではないのに、いったいどこからファイターズファンがこんなに来たのか…。


ファイターズにとっては明日が今シーズン関東最後の休日開催、やはりファンの期待度も高いのであろう。明日も素晴らしい試合を見せてくれることを期待したいと思う。