悪霊少女 | 地獄のゾンビ劇場 ~ZOMBIE THEATER~

地獄のゾンビ劇場 ~ZOMBIE THEATER~

「地獄の血みどろマッスルビルダー」監督・深沢真一によるホラー映画雑学&雑談ブログ!

「 悪霊少女」
THE CHILD
 別題「新チャイルド ゾンビ・甦った死者の恐怖」(TV放映時)
    「ドーン・オブ・ザ・デッドチャイルド」(DVD)
(1977年 アメリカ 88分)

【ネタバレ注意】

 

「ゾンビ」日本公開直後、
東京12チャンネル「火曜ロードショー」で放映された、
懐かしのゾンビ映画。


悪霊少女ジャケ

母を亡くした孤独な少女が、超能力で死人を操り、
折り合いの悪い周囲の人々を殺害します。

 

舞台は森の奥の村。
超能力少女は、父と兄との3人暮らし。
少女の世話係として雇われた女性が主人公です。

作品前半は、いかにも「怪奇映画」といった趣。
おどろおどろしい雰囲気が漂います。
BGMも不気味で物悲しい。

前半、ゾンビはなかなか姿を見せません。

木陰からハゲ頭だけがチラリと見えたりするのみ。


まずは少女と仲の悪い近所のお婆さんが襲われますが、
この時もゾンビは腕だけしか見えず。

前半の直接的な見せ場といったら、
生きたままグチャドロ状態にされた犠牲者の顔くらい。
メークの技術レベルは低いですけどかなりグロいです。

で、後半、作品のムードは一変します。

少女の怒りが爆発し父が死亡。
車で脱出した兄とヒロインがゾンビに襲撃されます。

ちなみにこの2人に一切落ち度は無く、

完全にとばっちりな状況。


それまで出し惜しみされてきたゾンビですが、
ゾロゾロと普通に登場。
(総勢7~8人)


前半の怪奇ムードは影を潜め、

ゾンビとの戦いに焦点が合わされます。
ゾンビの頭を斧で叩き潰すなど、
スプラッター的な見せ場も適度に配置されており、
単純に怪物対人間の戦いを楽しめます。


ゾンビですが、全身黒こげの焼死体のような姿。
顔は骸骨風、皮下からは骨がむき出し。
でもその骨、白く描いただけのような仕上がりです。
ズタボロのボディスーツに身を包んでますが、
衣服なのか腐った皮膚なのかよく判りません。
また、全員ほぼ同じデザインなので、
仮面ライダーに出てくる敵の下級戦闘員のよう。
動きもそんな感じ。
ヒョコヒョコ動きます。
猿っぽいです。
ジャンプして襲い掛かったり、けっこう俊敏ですが、走りません。
まあ、あんまり死人には見えないですね。
少女から生きたネコをもらって食べてたので肉食だとは思いますが、
食人場面は無し。

 

クライマックスは小屋に逃げ込んだ2人と、
侵入しようとするゾンビたちとの一夜の攻防戦、
という展開ですので、
間違いなくあの名作の影響作です。

そう、後半のみミニ「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」なのですが、
本当に「ミニ」という感じ。

一夜がやけに短いです。

夕方から夜明けまでアッと言う間。

 

こじんまりとしてはいますが、

それなりに楽しい怪奇映画の佳作。

当時はゾンビ映画をテレビで観られるだけで、とってもありがたいことでした。

 

この映画の更に詳しい解説ページ↓

超能力でゾンビ召喚!異色のゾンビ映画「悪霊少女」~ホラーシアター~

 

 

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