#3941『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3941『そのアイドル、天然につき91 ゆうゆへの期待』



木曜日の夕方、「KEYABINGO!」の合同稽古を終えた成美たち3人は、関東レディースがいる「はつもり」に寄った。

そこには、瑠夏とゆうゆが惹かれている謎の女性客・"大盛ちゃん"が来ていた。


<関東レディース>
麟   (岡部  麟)
おだえり(小田えりな)
七 瀬(吉川七瀬)


瑠 夏(井上瑠夏)
ゆうゆ(大谷悠妃)
成 美(倉野尾成美)

大盛ちゃん(大盛真歩)


『私もあんな可愛い水着を着て、テレビに出たいです!』などと大盛ちゃんから意外な返答を聞けたので、ゆうゆが話を合わせに行く。

『そうなんですかー。お姉さんこそ、めっちゃ可愛いです♡もしどこかのオーディションかドラフトがあったら、すぐにでもアイドルになって大人気になると思います!テレビに出たいんでしたら、ゆうがかおたんに紹介しましょうか!?』
『えっ…。私なんて、まだまだ全然無理です』
『そんなことないですよ〜』

ゆうゆの口数が多いなぁと瑠夏が思っていたら、視界の端で麟が、"うちのお客に、もうやめろ"と怖い顔をしている。ゆうゆもそれに気付いたようで、一旦黙った。すると、おだえりが大盛りのカツカレーを手にして大盛ちゃんの前に進み、『お待たせしました』と言って置いた。ここで瑠夏たち3人は大盛ちゃんから離れ、1番奥の"指定席"に座った。

麟とおだえりが近くに来て、七瀬の顔も奥に見える。そこで早速瑠夏が切り出す。
『あーぁ。昨日のランチビュッフェはショックでした。信頼している関東レディースのみなさんに、あんな酷い仕打ちをされるなんて…』
麟が低姿勢で対応する。
『あれは確かに悪かったわ。だけど本当の話、るーちゃんにドッキリを仕掛けるというのは、かおたんからの指示だったの。それも中途半端にやるのは意味がないから、徹底的にやれって』
理解を示す瑠夏。
『そういうことならもういいですよ。これからも仲良くやっていきましょう』
『さすが、るーちゃんだ。今日はカレーライスを多めに作ってあるから、それを食べて、今回のことは忘れて』
『はい。るか、カレーライスが大好きなんです♡普段はココイチかオリエンタルカレーを食べてるんですけど、ここのカレーライスは食べたことがないので楽しみです♪あっ、それと成美さんとゆうゆもご馳走してもらっていいですかぁ』
『そりゃあ、るーちゃんだけって訳にいかないでしょ。成美とゆうゆにも出してあげるわ』
『ありがとうございます!』
続いてゆうゆもお礼を言い、成美は『あたしまで悪いなー』と言って手をあげた。

ここで、おだえりが聞いてくる。
『ゆうゆは昨日の水泳大会を最後に、アイドルを辞めちゃうんだろー。確か将来の夢はトングを使う仕事だと言ってたから、それならここで働かない?毎日トングを使えるし、ゆうゆだったら厨房よりも接客をしてもらいたいな。そうしたらもっと大勢のお客さんが来てくれるし』
ゆうゆより先に瑠夏が答えてしまう。
『ゆうゆは辞めませんよ。今日だって「KEYABINGO!」の稽古をしていて、明日は撮影です。土曜日には、るかと日テレに行ってオイラーズの番組に出るんだよねー』
おだえりに、『本当なのか?この際だから正直に言った方がいいんじゃない!?』と迫られ、ゆうゆが心情を吐露する。
『ゆうもキャスティングされているので、次の「KEYABINGO!」には出ます。オイラーズの方は、ピースに電話しました。もうアイドルを辞めるから番組にも出ませんって。そうしたら「はぁ〜ん?」とかって全然相手にしてもらえなくて、最後は「今週も待ってるからねー」と言われました…』
おだえりが持論を語る。
『なるほどなー。かおたんもそんな感じだっただろ。みんな、ゆうゆにはこの先もずっとアイドルを続けて欲しいから、受け入れたくないってことなんだろう』
『はぁ…。そうなんですかね』
『そうだって』

ちょうどその時、店内に漂うカレーライスの匂いが一層強くなったなと瑠夏が思ったら、七瀬が器用に3人分のカレーライスを持って奥から現れた。瑠夏は自分の分を七瀬から受け取り、ふと気付いたことを聞いてみる。
『ありがとうございます。ところで今日は濵ちゃんと横道ちゃんは来てないんですか』
七瀬が教えてくれる。


◇続く