#3939『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3939『そのアイドル、天然につき89 由美子からの提案』



木曜日の昼下り、由美子はメイドカフェ「カミングフレーバー」に行き、チェリーブラッサムや、えなたんとのお喋りが盛り上がっている。



🌸チェリーブラッサム
かっきー(賀喜遥香)
柚 菜(柴田柚菜)
あやめ(筒井あやめ)
さくら(遠藤さくら)



えなたん(SKE48 鈴木愛菜)


"番組に出られるよう、かおたんに頼んであげましょうか"などと上からの発言に出る由美子に対し、かっきーの口調が荒っぽくなる。
『ふん!何を偉そうに。大体、由美子にそんな権限なんてないだろー』
由美子が言い返す。
『権限はないですけど、かおたんがみなさんのことを忘れているかもしれないので、思い出させるようにするためだって言ってるじゃないですか。それでどうしますか!?』
かっきーではなく、柚菜が話を合わせてくる。
『あたしたちが番組に呼ばれたとして、何をすればいいの?』
由美子が柚菜の方を見る。
『そうですねー。取りあえず4人とも歌がうまいですよね。私が実際に聴いたのは柚菜ちゃんとかっきーだけですけど。でしたら1曲歌ったらどうですか。1人1曲なんて尺はありませんから、4人揃ってです。街のヤンキー4人がこんなに綺麗で歌がうまいとなれば、それだけで評判になると思います。あと何か1つB級特技でもあれば。そうだ!かっきーはバイトで絵画教室の講師をやってるんですよね。それなら実力の片鱗を見せてはどうですか。それか関東レディースと対決企画というのも面白そうです。実際以前、あの人たちの路上ライブに殴り込んだ映像が番組で紹介された訳ですから、きっと盛り上がりますよー。"チャンスは平等"なんですから、是非ともそのチャンスを掴み取ってください!あれ?私なんか変なことを言ってます?』
控え室のみんなが黙ってしまったので、由美子がここでようやく話すのをやめた。

代わって、かっきーが慌てる。
『さっきからペラペラうるせえーんだよ!あー、もうこんな時間だ!由美子に付き合ってる場合じゃない。切り上げなきゃいけないだろ!あやめんとさくちゃん、開店の準備、準備!』
そう言って立ち上がると、あとの3人もテーブルの上に置かれたモノポリーのボードや、飲み物が入った紙コップやお菓子類に手を伸ばす。その途中に柚菜から指示が飛ぶ。
『えなたーん。ボーッと見てないで、テーブルを片付けるの手伝ってよー。そのあとは客席の清掃と消毒をするんでしょ!』
えなたんが『はいっ』と返事をして手伝いに加わる。えなたんは相変わらずだなと思ってしまう由美子だが、次に自分も命令されそうなので、その前に言っておく。
『じゃあ、私はもうこれで帰りまーす。えなたんとあやめんとさくちゃん、おみやげをありがとうございました。今度はきみちゃんがいる時に来なくちゃ〜』
そして控え室を出た。あなんとみれいのことが気になるので、みれいだけでも夕方に会って話をしたいなと思う。


一方、同じ木曜日、この日の朝食を食べ終えてすぐに1人でシャチホコハウスを出た成美は、シェリーのマンションに向かった。集合時間は午前9時で、集まったのはベマーズの6人と、あとは瑠夏とゆうゆ。そして今日だけ違う点は、リョウとカチドキがいることだ。いつもなら2人は都内近郊にある欅坂のレッスン場にいて、遠隔システムで合同稽古に加わるのだが、昨日の脚本制作に午後9時過ぎまで立ち会ったので、欅寮に帰らず名古屋の実家に泊まったからだ。


◇続く