#3922『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3922『そのアイドル、天然につき72 防波堤に挑むヤンキーたち』



ランチビュッフェの席で、STUでんつに対して仕掛けていくのは、レッツゴー!シックスティーンズのまなかとくるみだ。



<STUでんつ 5人>
千 穂(石田千穂)
舞 羽(森下舞羽)
沖ちゃん(沖  侑果)
舞 Q(中村  舞)
さやか(高雄さやか)
➕舞 香(佐々木舞香)

<レッツゴー!シックスティーンズ>
まなか(田口愛佳)
くるみ(鈴木くるみ)
七 海(浅井七海)
瑞 葵(山内瑞葵)



すると沖ちゃんに、『えーっ今、ヤンキーぽいって言ったよね。私、そんな路線は狙ってないんだけど。コンプライアンスを守った真面目なアイドルってことでやってるんだよね』と言い返された。いい流れになりそうなので、まなかが突っ込んでみる。

『あれー。コンプライアンスって、ネタで言ってるんじゃないの!?』
『ネタではないから!』
『そうなんだ。ごめん、ごめん。じゃあ、センターの方はどうなの』
『私はセンターにはあまりこだわってない。いつかは1人になって荒波を乗り越えて行かなくちゃいけないんで、そっちの方に重点を置いてるよ』
『もうそこまで考えて活動してるなんて偉いな。あたしも沖ちゃんのことを見習わなくちゃ。じゃあ、舞Qの目標も聞かせてよ』

まなかがここで舞Qに振ってみた。水泳大会でSTUでんつと同じチームになったものの、水着にならなかった舞Qは応援と雑用係だったので、交流を深めることがあまりなかった。綺麗で大人しそうだということ以外、どういう子なのかよく分からないので、どんなことを言ってくるのか興味がある。その舞Qが口を開く。
『クエスチョン!さっきからこのお二人さん、私たちに何かを言わせようとして怪しいんですけど、これはひょっとして策略ですか?』

慌てる まなか。
『えっ💦別に怪しくなんてないよ。ブレイクして絶好調だから、いろんな話を聞かせて欲しいと思っただけだって』
そう言ってみたものの、やっぱり舞Qは掴みどころがなくてやりにくい相手だなと思う。すると事情を察した七海が話したそうにしているので、自分はもう黙って任せることにする。

『まなかがいろいろ図々しいことを聞いてごめんね。ところで来週の木曜日なんだけど、STUでんつの拠点に行って番組に出させてもらうことになってるので、その時はよろしくね。それでこの機会に頼んでおきたいことがあって、うちらの他にカムカムフレイバーの4人も一緒にゲスト出演するんだけど、この際うちらの方が目立つ台本になるよう考えてくれないかなぁ』

七海の無茶な提案に、STUでんつのメンバーがどんな反応を見せるかという人間性を試すのが趣旨だ。今日ここに来る前に考えた。

沖ちゃんと舞Qは何か言いたそうな顔で黙っているが、口を開くのは最年少の舞羽だ。
『そういう話ですかぁ。つまりカムカムフレイバーより、七海さんたちの出番を多くしたりとか、おいしい場面を増やせってことですよね。でもカムカムフレイバーの人たちがいないところでそういうことを頼むっていうのは、どうかと思うんですけど』

七海が食い下がる。
『カムカムフレイバーは白雪姫のドラマにレギュラー出演してるし、全国ネットでオイラーズの人気番組にもずっと出続けてるじゃない。その上、名古屋にも進出しようとしてる。それに比べてうちらは名古屋を1度も出たことないし、テレビだって地元で毎週出てるけど、大勢の中に紛れ込んでアピールが大変なの。カムカムフレイバーとは大違いでしょ。だからどうしても負けたくないの。そういうことだから、お願いできないかなぁ…』
『う〜ん。確かにカムカムフレイバーの方が恵まれてるって気はします。アピールしたい気持ちも分かるけど、やっぱキャプテンのみちゅに相談しないことには何とも言えません』
もっと迫ってみる七海。
『キャプテンと言っても、みちゅと舞羽ちゃんは1期生で同期なんでしょ。だったらそんなにも、みちゅに気を使う必要はないんじゃないの。みちゅなんて昨日の水泳大会でドサクサ紛れに自分から水着になってアピールしてたけど、舞羽ちゃんの方がヴィジュアルは全然上だと思うよ。それにみちゅだっていつまでSTUでんつにいるか分からないでしょ。明日にも卒業発表するかもしれないんだから、みちゅに頼ってばかりなのはおかしいと思うな』
七海の説得が、舞羽に対して効果を発揮しそうだ。


◇続く