新説『マジすか学園4』
#3876『そのアイドル、天然につき26 防波堤で混じり合うヤンキーたち』
反乱軍とレッツゴー!シックスティーンズ、それに控え室には来ていないカムカムフレイバーが、STUでんつの番組にゲスト出演することが決まった。
ところがその中に混ぜて欲しいと、関東レディースのが3人が言い出した。
<STUでんつ>
美 月(今村美月)
千 穂(石田千穂)
心 愛(甲斐心愛)
舞 羽(森下舞羽)
沖ちゃん(沖 侑果)
舞 Q(中村 舞)
さやか(高雄さやか)
陽菜としては麟たちの側についてやってもいいが、あまり甘い顔を見せるのもどうかと思うので、もう少し様子を見る。すると七海と瑞葵だけでなく、まなかとくるみも納得しない態度に出た。あとはSTUでんつ側の意見を待つだけの状況で、話し始めたのは千穂だ。
舞Qが千穂を後押しする。
『そうだよね。だって関東レディースの人たちだけ残してうちの番組に出てもらったら、あとあと気まずくなっちゃうんじゃないですかぁ。同じヤンキーチーム同士なのに』
沖ちゃんは逆に煽ろうとする。
『さぁ〜、どうだろうね。この人たちにそんな仲間意識があるだろうか。私はないんじゃないかと思うけど』
ここで七海がムキになる。
『見くびってもらっては困るんだけど。先週の流れを無視して関東レディースが急に出たいなんて言い出したから、番組が迷惑するんじゃないかと思っただけで、そっちがそう言うんなら、うちらは関東レディースと一緒で全然構わないから。そうだろー』
七海が仲間の3人に確認を取ると、揃って頷いた。続いて反乱軍の3人に視線を向けると、ひゆかが『あたしたちも、関東レディースの人たちと一緒に出たいです』と乗っかった。これで千穂が笑顔になる。
『じゃあ、決定ですね!来週の木曜日なのでお願いします。今度はお互いの連絡先を交換しておきましょう!』
ここで、まなかが気付く。
『そうだ。カムカムフレイバーにはどうやって伝えるの?本番が始まる直前に来るんだけど』
千穂は既に考えてある。
『時間がないので、番組が終わって私たちとシャチホコハウスに帰るバスの中か、ハウスに着いたら伝えておきます。きっとOKしてくれると思います』
ここで、まなかより先に七瀬が『STUでんつのみなさん、よろしくお願いしまーす』とお礼を言い、麟とおだえりが続いた。そのあと代表して何人かが連絡先を交換した。
ヤンキーチームのみんなは食事を終えているが、STUでんつのメンバーは自分たちの控え室におにぎりとサンドイッチを残したままなので、ここで控え室を出た。
急ぎ足で自分たちの控え室に戻ると、残してある食料を確保し、テーブルについて食べ始めた。すると、かおたんが聞いてくる。
『あんたたち、かなり長い時間おったけど、絡まれたりしとらんかった?』
1番近くに座っている舞羽が答える。
『最初は絡まれるかと思ったんですけど、さやかちゃんがうまく対応してくれたので、全然問題なかったです。さやかちゃんは頼りになります。お陰でヤンキーの人たちと仲良くなれました』
『へぇ〜。そうなんかて』
心愛が話に加わる。
『それと来週の木曜日にヤンキーの子たち全員、うちらの番組にゲストとして呼ぶことが決まったの。あとカムカムフレイバーも!』
かおたんが思い出す。先週の放送でヤンキーたちがSTUでんつに挑戦状を叩き付けたので、美月が自分たちの番組で決着をつけようと提案していたことを。するとその美月が喋り始めた。
『かおたん。報告があとになってすみません。来週の木曜日にヤンキーの人たちをお借りしたいと思うんですけど、いいですか。ただしSTUでんつの番組では、言い合いや乱闘なんて起きない楽しいクルーズにしようと思っています』
『クルーズ?ともかくそれはありがたい話だわ。1回だけでなく何回でも貸し出しは大歓迎だで、どんどん使ったって!』
『はい。ありがとうございます!』
この報告を側で聞いていて、早速食い付いてくるのは瑠夏だ。
◇続く