#3871『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3871『そのアイドル、天然につき21 ヤンキーたちの思惑』



ヤンキーチームの面々が、スポーツセンターに用意された控え室に集結している。


<アンダー16連合 反乱軍>
陽 菜(橋本陽菜)
ひゆか(坂川陽香) 
れみたん(徳永羚海) 


<レッツゴー!シックスティーンズ>
七 海(浅井七海)
瑞 葵(山内瑞葵)
まなか(田口愛佳)
くるみ(鈴木くるみ)



<関東レディース>
麟 (岡部 麟)
おだえり(小田えりな)
七 瀬(吉川七瀬)




『おにぎりだったらせいぜい2個までか』と言い出すまなかに、くるみが絡んでいく。
『2個も食べるのかー。あたしは1個までだな。残りは番組が終わってから食べる』
まなかが気付く。
『あー。その手があったか!あたしもそうしよっ』

一方で水泳大会に出場しない七海と瑞葵は、別のことが気になる。それを口にするのは七海だ。
『それはそうと、もうSTUでんつの連中が来てる頃だろ。先週の話はどうなったんだ。あれからずっと待ってるのに、全然何も言ってこないじゃないか』

先週の話というのは、1週間前の放送で、ヤンキーチームがゲストのSTUでんつに挑戦状を叩き付けたことだ。はるpyonが千穂に最強アイドル決定戦を申し込み、七海は美月にリーダーシップ対決を、瑞葵は同じ美月にダンス対決、さらにまなかは心愛にバラエティー女王対決を挑んだ。ところが同じことを考えていたカムカムフレイバーと被ってしまい、場が混乱した。お互いSTUでんつに対するライバル心と、少しでも目立っておこうという気持ちの表れだった。翌週の放送で出番があればいいくらいに思っていたが、意外なことに美月が挑戦を受け入れただけでなく、冠番組の「STUでんつの航海日誌」で、対決企画を行うと約束したのだ。

その直後、放送終了時間が迫っていたので、番組が終わってしまった。深夜なので別々の楽屋で慌てて着替えをし、中京テレビをあとにしたせいで、美月と話す機会もないまま1週間が過ぎてしまい、何の連絡もない。美月やその他のメンバーに連絡先など教えてもらっていないので、どうなったか気になってしょうがない。それは瑞葵も同じ思いだ。
『そうそう。うちらが挑戦状を叩き付けて、それも向こうは7人で、こっちは妃奈子が抜けてあたしと七海とまなかとくるみ、それに反乱軍のはるpyonとひゆかとれみたんでぴったり7人だろ。7番勝負が実現するのに、カムカムフレイバーの連中が邪魔なんだよな』
七海が思い付く。
『カムカムフレイバーは白雪姫のドラマを撮影しているから、放送が始まる直前に来るんだろ。だったら今のうちにSTUでんつのメンバーを呼び出すか、こっちから行って話をつけてやったらどうだ!?』
七海の案に、レッツゴー!シックスティーンズの仲間がすぐに賛同する。反乱軍の3人も乗る気だ。

そんなところに、少し開いている控え室のドアをノックする者がいる。閉まっていないので入ってもいいだろうと判断したらしく、顔を見せたのは噂をしていたSTUでんつのメンバーだ。大きな手提げ袋を持っているのは、先週の放送でお披露目されたばかりの"さやか"だなと、ヤンキーの面々は認識した。そして残りのメンバーが次々と控え室に入ってくる。

<STUでんつ>

美 月(今村美月)

千 穂(石田千穂)

心 愛(甲斐心愛)

舞 羽(森下舞羽)

沖ちゃん(沖 侑果)

舞 Q(中村 舞)

さやか(高雄さやか)


ここまでの流れから、七海が何か言おうとしたら、さやかが先だった。

『はぁーい。ヤンキーチームのみなさん!お待たせー。今日の食料が届いたので持ってきてあげたよ。おにぎりとサンドイッチだけど、慌てなくてもいいからね。数は十分にあるから。水着になる子はたくさん食べられないと思うので、持って帰っちゃっていいとかおたんが言ってたから』

そう言って手提げ袋をテーブルの上に置いた。いきなり現れ、ヤンキーたちを前にして全く物怖じすることなく上から喋るさやかに対して、七海は唖然として言葉もない。仲間の瑞葵や、まなかたちも同じみたいだ。



◇続く