#3650(5/15話)『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3650(5/15話)『君と出逢ってから今日まで150 疑いの目』



「SF翼のない白雪姫(24/34話)」


<ブラックシープス>
白雪姫・みーおん(AKB48 向井地美音)
アツリーヌ(前田敦子)
さーなん(髙寺沙菜)
小林由依
今泉佑唯
守屋 茜
志田愛佳
平手友梨奈
長濱ねる
リョウ (北川綾巴)
カチドキ(堀 未央奈)
長沢菜々香
渡辺梨加
音 葉(町 音葉)
ユ キ(矢作有紀奈)
モ エ(矢作萌夏)

<うどん はた屋>
よこにゃん(SKE48 北川愛乃)
はたごん(SKE48 髙畑結希)
ちかこ(SKE48 松本慈子)
優莉奈(AKB48 行天優莉奈)

<都会の人気アイドル>
ゆうゆ(SKE48 大谷悠妃)

<ラブイコールサーカスのピエロ>
せなたん(AKB48 石綿星南)

<ラブイコールサーカスのヒロイン>
舞 香(=LOVE 佐々木舞香)


ラブイコールサーカスのヒロインとして現れたのは、以前街はずれの公園で平手を救ってくれた舞香だった。


舞香が呼び寄せたたくさんの鳥たちに囲まれ、ステージの中央に立つ姿を見て、ねるはこの世のものとは思えない光景だと思った。

そこで舞香が、『私の大事な仲間です♫みなさん、この子たちのことをよろしくお願いします!』と訴えると、鳥が一斉に飛び立った。サーカス小屋全体が華やかな色彩の世界に様変わりしたあと、鳥たちは天井付近まで舞い上がってから、一定の方向に進む。ねるが注意深く見上げると、隅の方に外へ抜ける通風孔のようなものがあり、そこをくぐり抜けて姿を消した。今日の公演が終わって舞香と話をする機会に恵まれたら、どうやってこんな芸当が可能になったのか、絶対に聞いてみようと思う。教えてくれないかもしれないが…。


舞香が繰り広げた鳥たちの乱舞に、白雪姫は深く引き込まれた。後半はまさに我を忘れた状態で、色鮮やかな景色の虜になっていた。その鳥たちが姿を消したあと、開演前に聞いたゆうゆの言葉を思い出した。”何かとんでもない奇跡的なものを見せてくれる”と、都会で評判になっている話だ。それが何か確かめるために、TV局の人たちと一緒にやって来たと言っていた。この光景を、ゆうゆが番組で放送するのは間違いないと思う。鳥たちの乱舞は、奇跡的なものにふさわしい内容だった。

そこで白雪姫がふとステージを見ると、スポットライトの照明が落とされ、初めて暗くなった。鳥たちを見て大いに沸いた観客たちが、今は静かなざわめきに変わった。すると隣のアツリーヌが耳元で話し掛けてきた。
『さっきの鳥たちですけど、現実的に考えて、あんなことが出来ると思いますか?サーカスで飼われている動物じゃなくて、自然界で生きている鳥なんです。それをどうやって調教したのかと。あんなにたくさんなんです。同じ種類の鳥が、空を一定の動きで飛んでいるのは見たことがあります。ですけど今のは何種類もいたし、あの舞香って子の指示通りに動いていたじゃないですか。いくら鳥たちと深い絆で結ばれていても、あんなことが可能でしょうか!?』

色彩ショーの美しさに見とれていた白雪姫だが、冷静に考えてみると、アツリーヌが言う通りだと思う。ただそれが出来たから、こうしてサーカスで大きな人気を得ているというのもある。自分では分からないので、そのまま返してみる。
『アツリーヌはどう思うの?もし可能じゃないとしても、こうして実現したじゃない』
『はい。そうですよね…。あと私はあの動物人間も怪しいと思います』
『ああ、あれね。確かに奇妙だけど、よく出来た着ぐるみに、サーカスの服を着させてるんじゃないの?』
アツリーヌが動物人間に、疑いの目を向ける。


◇続く