#3495『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3495『君が隣にいてくれるだけで195 禁断の内幕』



「SF翼のない白雪姫(16/21話)」


<ブラックシープス>
白雪姫・みーおん(AKB48 向井地美音)
アツリーヌ(前田敦子)
さーなん(髙寺沙菜)
小林由依
今泉佑唯
守屋 茜
志田愛佳
平手友梨奈
長濱ねる
リョウ (北川綾巴)
カチドキ(堀 未央奈)
長沢菜々香
渡辺梨加
音 葉(町 音葉)
ユ キ(矢作有紀奈)
モ エ(矢作萌夏)

<うどん はた屋>
よこにゃん(SKE48 北川愛乃)
はたごん(SKE48 髙畑結希)
ちかこ(SKE48 松本慈子)
優莉奈(AKB48チーム8 行天優莉奈)

<シアターの従業員>
せなたん(AKB48 石綿星南)
ゆいり(AKB48 村山彩希)


最近、街で多発している騒ぎと3D体感シアターを関連付ける考えが出たものの、一定の結論に至ることはなく、夕食の場での話し合いが終わった。

だが翌日からも街の至るところで事件や暴動が発生し、治安は悪くなる一方となった。それでも生活資金を得る路上ライブを中止にすることは出来ないので、ライブに出る班には、ユキとモエかさーなんのうち誰かが必ず同行し、非常事態に備える態勢を取った。


そんなある日、3D体感シアターで勤務しているゆいりとせなたんの元に裏口を通って現れたのは、キャップを目深に被り、マスクで目しか出しておらず、ボストンバッグを持った都会の人気アイドル・ゆうゆだ。

ゆいりとせなたんはシアターの仕事をバイトに任せ、ゆうゆと3人で奥の別室に向かった。自分たちに用意されたプライベートルームだ。ベッドが置いてあるので、2人はこの部屋で寝泊まりしている。

オープンの日にゆいりが優莉奈と言い争いになった際、心霊特集がめちゃくちゃになったせいで、ここに泊まり込みの出張をさせられていると言ったのは嘘で、それどころかあの騒動が高視聴率に結びつき、評価された程だった。そのあとに企画されたのが、心霊特集をはるかに超える壮大なテーマを持つプロジェクトだった。

それを任されたのが、ゆいりとせなたんだ。2人が勤務している「ひまわりテレビ」だけでなく、都会の大企業がいくつか極秘で開発に携わっている。ただ壮大ではあるが、未知の危険を伴うことなので、適任者や手を挙げる者がなかなか現れなかった。そんな中で、ゆいりとせなたんに白羽の矢が立った。難しい役割を押し付けられたということを2人は理解していたが、このプロジェクトが成功した時に得るものは大きいので、熟慮した末に引き受けた。ゆうゆはアイドルなので責任を負う立場ではないが、ゆいりとせなたんとは冠番組を通して懇意にしているため、情報を共有することが特別に許されている。

プライベートルームにゆいりとせなたんと一緒に入ったゆうゆが、すぐにキャップとマスクを取った。そして周りをキョロキョロしながら陽気に声を掛ける。
『へぇ〜。中はこんなふうになってるんだ。それにしても、なかなかうまくいってるね!想定以上の人気じゃない。都会で最新の技術を使って制作した3D映像だから、こんな田舎の人たちが夢中になるのも無理はないか。どれどれ…』

ゆうゆが目を向けるのは、この部屋に設置してあるモニターだ。お客がシアターでリクライニングシートに座り、ゴーグルを着けて観ている映像が、全てこのモニターに分割されて映し出されている。お客の行動に合わせて映像が展開される最新技術を導入しているが、それを裏で盗み見ていると発覚しては一大事なので、この内幕を知っているのは、現場で働く者たちの中ではゆいりとせなたんだけだ。最初は好奇心と優越感でモニターを観ていた2人だったが、オープンして3週間以上が経過した今ではすっかり刺激に慣れてしまったため、時間潰し程度に変わった。だがゆうゆにとってはとても刺激的な行為なので、モニターの映像を見比べながら前のめりになってしまう。


◇続く