#3493『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3493『君が隣にいてくれるだけで193 打ち切られた路上ライブ』



「SF翼のない白雪姫(14/21話)」


<ブラックシープス>
白雪姫・みーおん(AKB48 向井地美音)
アツリーヌ(前田敦子)
さーなん(髙寺沙菜)
小林由依
今泉佑唯
守屋 茜
志田愛佳
平手友梨奈
長濱ねる
リョウ (北川綾巴)
カチドキ(堀 未央奈)
長沢菜々香
渡辺梨加
音 葉(町 音葉)
ユ キ(矢作有紀奈)
モ エ(矢作萌夏)

<うどん はた屋>
よこにゃん(SKE48 北川愛乃)
はたごん(SKE48 髙畑結希)
ちかこ(SKE48 松本慈子)
優莉奈(AKB48チーム8 行天優莉奈)

<シアターの従業員>
せなたん(AKB48 石綿星南)
ゆいり(AKB48 村山彩希)


この日の路上ライブに出ているのは、白雪姫、アツリーヌ、平手、ねる、音葉、モエの6人だが、演奏中に観衆の間で揉め事が発生した。

それも標的が自分たちだと分かり、アツリーヌと音葉が必死の防御に出たが、それももはや限界だ。

そんな中、モエの姿が見えないことに気付いた白雪姫だが、心配は要らないだろうと思っていたら、突然の轟音と共にただならぬ風の振動が襲った。その直後、振動の正体が分かった。大きな竜巻がこちらに向かってくる。直径は4、5メートルで、見上げる程の高さまである。姿を消したモエがやっていると分かったので、もう恐れる必要はなくなった。

仲間も気付いたようで、逃げようとしていた平手とねるが、今は様子を見守る姿勢に変わっている。

竜巻は迅速に自分の仕事をする。暴動に加わっていた集団を短時間で蹴散らしたあともその場で猛威を振るい、しばらくして静かに消滅した。

竜巻のお陰で騒動は収まり、その他の観衆も異変を感じて立ち去ったため、金貨をほとんど回収することなく路上ライブは打ち切りとなった。

アツリーヌと音葉は服の乱れを直し、白雪姫はギターをケースに収めようとしたら、視界の端にモエの姿が見えた。モエはスカートの汚れを両手で払い落としながら、『全く手間取らせてくれるなー』と、ため息混じりに呟いた。そんなモエの側に駆け寄ったのは平手とねるで、平手が『モエは凄いなぁ。こんなことができるのは、さーなんだけだと思ってた』などと迫る。ねるは『モエがいてくれて助かったわ。ホントありがとうー。でもこんな力があるのなら、他にもっといろんなことができちゃうんじゃないのー』と興味津々の目をしているが、モエは『もう帰ろうよ〜』と素っ気ない態度でねるをやり過ごすと、先頭に立ってさっさと歩き出した。

寮に戻る直前、玄関の前で待っているのはユキだ。
『どうだったぁー』とモエに声を掛けると、モエが『平気、平気。全然余裕だったよ』と答えた。この姉妹はどんな深い部分で繋がっているのだと、今さらながらに驚く白雪姫だ。


その日の夕方になった。食事当番が作ったロールキャベツをおかずにしてパンを食べ始めると、全員が揃っている前で、昼間のことを白雪姫が喋り始めた。最初は黙っていようかとも思ったが、今日は居残りしていた班が路上ライブに出た時、同じ目に遭うかもしれないので話しておこうと考え、モエとユキに許可を取ってから決めた。

伝えたのは、茜、愛佳、今泉、由依、リョウ、カチドキ、梨加、菜々香、さーなんの9人だ。

茜たちにも衝撃的な内容だったようで、食事をストップして聞き入る姿を見て、食べ終わってから話した方が良かったかなと思ってしまう白雪姫だ。

全部話し終えるのを待っていたかのように、梨加が口を開く。
『それと似たようなこと、私も経験したよー』
茜が『何なの。そんなことがあったら、早くうちらに教えてよ』と注意するが、梨加は気にする様子もなく話し始める。


◇続く