#3238『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3238『彼女について知っていること38 ハタチを祝って』



水曜日の午後、開店前のメイドカフェ「カミングフレーバー」で、ヘルプのあやめとさくらを含むみんながテーブルを囲んだ。


その中から、店に残るひな乃と君江を除いた15人が「デリカキッチン」へ、お昼の買い出しに向かった。


新栄の通りをゾロゾロと歩いていたら、前方に人だかりが見えた。その中には、遠くからでも分かるガラの悪い者が何人もいて、由依は嫌な予感がする…。




一方、欅坂6期生たちが正午頃にシャチホコハウスを出た10数分後、すちーずの東京から来ている萌夏とユナと音葉、それにハウス在住の愛理を含む4人。そして自ら同行したいと志願した由美子の合計5人が、ハウスを出発した。


目的地は栄なので、集合場所は「中部電力MIRAI TOWER」の下にした。みんなが小さかった頃、「テレビ塔」と呼ばれていた電波塔だ。


5人は地下鉄の栄駅で降り、地下街を歩いて地上に出た。そして中部電力MIRAI TOWERの真下に行ってみたら、桜花、亜柚香、初夏の3人が既に揃って待っている。どこかで待ち合わせてから、一緒に来たのだろうと愛理は思った。


お互いが近付くと、3人の視線が由美子を見ていることに愛理は気付いた。由美子が急遽同行したいと言い出したことを、この3人に知らせていないので、当然だろうと思う。今日は亜柚香以外6人のハタチを祝い、グループの絆を深める集まりなのだから。すると向かい合ったと同時に、初夏が由美子をいじってくる。

『あれー。なんで、由美子が来てるの?』


亜柚香が続く。

『由美子が来るって、聞いてないんだけど~』


早速の指摘に、生真面目な由美子が困り顔になっている。フォローするのは自分なのかと愛理が思い始めた時、桜花がその役割を担った。


『由美子も来てくれたんだー。私たちのハタチを祝ってくれるんだよね♪ありがとー!ついでに大人の話をいろいろ聞かせて欲しいな』


心強い味方の存在に、由美子が元気付く。

『はい!私でよければ、アドバイスとかしたいと思います!』

亜柚香が、『そそっかしい由美子のアドバイスじゃあ、なんか頼りなさそうだな~』と茶化したので、みんなが笑い出した。そこで初夏がスマホを取り出す。

『1人増えたって電話しなきゃ』


初夏が電話を終えるのを待ち、すちーずの7人と由美子が、予約しておいた「久屋大通パーク」にある、イタリア料理の店に向かった。


<すちーず>
萌 夏(矢作萌夏)
ユ ナ(小畑優奈)
桜 花(SKE48 末永桜花)
亜柚香(SKE48 上村亜柚香)
愛 理(SKE48 水野愛理)
初 夏(AKB48 歌田初夏)
音 葉(町  音葉)

由美子(STU48 瀧野由美子)



歩き出してすぐ、由美子が聞いてくる。

『今日、お酒はあり寄りのありですか?』

初夏がすぐに突っ込む。

『お酒を飲みたいから、ついて来たのかー。でも残念でした。萌夏と愛理と亜柚香がまだ未成年だから、飲まないの!別に由美子が飲みたいなら、注文すればいいんだけど』

由美子が右手を左右に振る。

『いえいえ。私だけお酒なんて、とんでもありません。亜柚香ちゃんが成人したら、みんなで飲みましょう』

亜柚香から指摘が入る。

『あのねー、アタシたちアイドルだから、ハタチになってもお酒は飲まないよ。由美子みたいに失敗したくないもん!』

亜柚香の辛口攻撃で、由美子が頭を抱える羽目になった。



そこで1時間程 楽しく過ごしたが、店を出る時には、次の目的地が決まっていた。みんなで話し合った結果、この近くにあるメイドカフェの「カミングフレーバー」へ行き、ひな乃と君江に会ってみようということになった。



◇続く