#2913『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

ブログの説明を入力します。

 
新説『マジすか学園4』

#2913『たとえ桜の花びらが散ったとしても…63 らぶりんの主張』


欅坂6期生となっきぃたちの一行がひな乃と君江に出会う数時間前、シャチホコハウスを出たSTUでんつの沖ちゃんと舞Qは、かつて2人がアイドルを夢見てスクールに通っていた頃、仲良くしていた子に会うため待ち合わせ場所の「新栄」に向かおうと、タクシーを拾って乗り込んだ。

目的の場所は意外と近く、1000円かからずに到着し、2人がタクシーから降りた。夜の飲食店が多い感じの場所で、平日の正午前だから人通りはそれ程多くない。そんな街並みで、最初に気付いたのは舞Qだ。
『あー!あの子、らぶりんじゃない!?』
舞Qが指差した方を見て、沖ちゃんが唖然とする。
『めっちゃミニスカはいてる!あんな格好する子だった!?』
『あれからかなり経ってるんだから、らぶりんだって変わるんじゃないの。確か私たちの1学年下だったよね』
そんな会話をしていたら、らぶりん(SKE48中野愛理)がこちらを向いてうっすら笑みを浮かべた。


そんな様子を見て、沖ちゃんが舞Qに伝えておく。
『派手になったねーなんて、言わない方がいいよ』
『了解っ』

らぶりんが自分たちの方に向かって歩いてくるので、3人が通りの中間地点で合流した。そのあとさすがに人目を気にして、歩道から奥まったスペースに移動した。3人が『久し振り~』と声を揃えたあと、沖ちゃんが思い出す。
『ドラフトのレッスン合宿以来か。らぶりん、綺麗になったじゃん。もうハタチになった?』
らぶりんが、笑い出しそうになる。
『あはっ。ドラフトはここでは関係ないよ。この前ようやくハタチになった♪沖ちゃんと舞Qだってめっちゃ可愛いし、STUでんつの人気トップは2人だって言われてるもんね』
沖ちゃんが話に乗っかる。
『そりゃあ、まぁそうなるか』
『この前、武道館でコンサートをやったでしょ。羨ましいなぁー』
らぶりんの一言に、舞Qが突っ込んで聞く。
『ってことは、らぶりんもアイドルとして武道館のステージに立つことを目指してるの?』
『う~ん。まぁね。いろいろ声は掛かってるんだけど、じっくり見極めて進路を決めないとね。センパイたちが大勢いるグループだけは、絶対にイヤなの。いつまでも居座るから停滞感がハンパなくって。その点、沖ちゃんと舞Qは地元で立ち上げたSTUでんつに入れて良かったよね。もう何曲続けて選抜に入ってるのかって話だし。あれっ。なんか引いてる?まぁいいや。じゃあ今から遊びに行こ~う!』

ここで沖ちゃんが提案する。
『らぶりんの地元だから、どこかいいところ知ってるでしょ。そこに連れてって』
『そうだなぁ~。前に友達と行ったんだけど、スリルがあって楽しめる上に、タダで食事を食べられる店があるの。そこに行く?』
深く考えない沖ちゃんが『いいね。そこに行こ~う!出航!!』と即決し、舞Qが『今から舞い降りるよ~』と上機嫌で同意した。


◇続く