#2349『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』

#2349『坂道に吹く風49 ぶつかり合う3つの才能』


みなるんの乱入があって待たされたのじのじに、ようやく出番が回って来た。手を挙げて『はいっ。歌唱力No.1決定戦で優勝を決めた「春風」を歌います!』と言って一歩前に出たが、またも雛壇で立ち上がる者がいた。
『ちょっと待ったー!なんであんたが歌唱力No.1なのよ!今日ここでリオンが挑戦する!』

MCのさーなんは、リオン(東 李苑)の発言にヤレヤレと思う。これじゃあシャチホコセブンの番組に、古畑奈和が乱入したのと同じパターンだ。歌唱力に自信を持っているリオンの気持ちは分かる。みなるんが乱入したのを見て、自分もと思って立ち上がったのだろうが、リオンに歌わせてこれ以上時間を潰すわけにはいかないので、可哀想だが引っ込んでもらう。
『悪いけどリオンに歌ってもらう時間はないの。これまでに何度もソロ曲を番組で歌ってるでしょ。今日はのじのじと萌夏ちゃんしか歌う時間はないから、大人しく座ってて』
だがリオンは納得しない。
『時間はまだ十分に残ってるじゃない!のじのじと決着を付けないわけにいかないの!』
そう言って雛壇から下りてくるリオンを見て、さーなんはオイラーズのメンバーに目で合図を送った。するとすぐに反応してくれたのは小耳となんてねで、華奢なリオンを両側から拘束すると、簡単にセットの裏側に連れ出してくれた。それを見てのじのじに声を掛ける。
『邪魔者はいなくなったから、安心して歌っていいよ!』

ところがここで、のじのじが意外な発言に出た。
『せっかくオイラーズさんの番組に出させてもらったので、リオンさんの歌を生で聴いて、競い合いたいなぁー。前から憧れてたんです。いいですよね?』
さーなんはMCの独断で、のじのじの意見を取り入れる。
『のじのじがそう言うなら、リオンに歌ってもらおうか。その代わりリオンはかなりうまいよ。歌唱力No.1の称号をおびやかされても知らないから』
『かのは負けません!』
『じゃあ、スタンバイして』
『はいっ』

やがて流れ始めたイントロに続き、のじのじが初めて「春風」をスタジオで歌った。



その間にリオンがスタジオに戻り、2番手として歌ったのは、得意にしている「ヒグラシノコイ」だ。



最後は萌夏が「#すちなんだ」を歌う予定だったが、先に歌った2人に感化され、「瞳」をしっとりと歌って対抗した。



3人が歌い終わり、雛壇にいるオイラーズのメンバーや、観覧席のファンがまだ余韻に浸っている中、美音が締めくくる。
『聴いていた皆さんは、誰の歌が一番だと思いますか?私はとても決められません。さーなんは?』
さーなんもその通りだと思う。
『私もそうだよ。甲乙つけられない』
『だよねー。あとは皆さんが判断してください。それじゃあ3人ともありがとー。CMのあとは、桜花ちゃんの出番です!』


◇続く