(m(__)m 遅くなりました)
「今考えるハイバックの3つのポイント」 ← 前回の話
(※↑2013/07/22 リンク部分を修正)
前回は3つのポイントについて、その概略をざざっと書きました。
これからは1つずつ的を絞って、その詳細に踏み込んでみたいと思います。
■3つのポイント
①二重振り子の原理
②手首の返し
③回外
<注意事項>
後述の内容は、純度100%の素人バドラーのドッピョによる個人的な考察内容です。
権威ある人の意見じゃないのであしからず…σ(^_^;)汗
今回取り上げるのは、1つ目のポイントとなる ”二重振り子の原理” についてです。
この1つ目のポイントが最も重要と思っていて、前回記事では濡れタオルの鞭(ムチ)を例として雰囲気を説明しました。
この記事では、詳細に踏み込む予定ではいますが。
(^_^;) 二重振り子の原理について、物理的な理屈を考察してもバド的に役立たないし、そもそもドッピョにそんな解説能力はありません(笑
それに、物理学を勉強したいわけじゃなくて、バドがしたいんですもんね(笑
でも現象として何が起きるのか…を知っておくのは、ハイバックを打つのに重要だと思います。
なので、今回の記事では二重振り子の理屈ではなく、その特性に焦点をあてて。
こういう体の動かし方をすると、こういうメリットがあるんだよ?というような…そういうストーリーで記事を書きますね。
^^さて、説明に入る前に。
この1つ目のポイントによって、ぶっちゃけ何が変わるの?という疑問にまず回答が必要と思います。
で、何が変わるかと言いますと。 ハイバックのストロークのイメージが変わります。
ハイバックっていうのは、こういう風にラケットを振ってシャトルを打つもんだろぉ~~というイメージ。
誰しもが、無意識にイメージを持ってると思うんですが、そのイメージが変わると思います。
(※人によって持ってるイメージは違うと思いますが、、ドッピョは変わったんです)
(^_^;)と、いうのもですね…。
勇気を持って発言するならば、ハイバックが飛ばなくて悩んでいる方のほとんどが…。
恐らく、そもそも誤解してるんじゃないだろうか。。。 と、そんな風に思うんです…(汗
何を誤解しているかというと、、ストロークのイメージです。
ドッピョ自身、自分は誤解していた…と感じているからこそ、このように書いてるんですけれど。。
その誤解を修正して、新しい認識でハイバックをイメージして頂けたらと、そう思ってます。
ここで、そのイメージにまつわる小ネタをちょっと盛り込みますと。。

↑こちらの場面 (You Tube抜粋:写真はタウフィック・ヒダヤット選手)
コート奥に打たれたシャトルを、追いかけてバックハンドで打ち返す場面なのですが。
完全に相手コートに背を向けており、尚且つ球が厳しいので腕も足も後ろ側へ伸ばして打つ体勢です。
非常に厳しい体勢ですが…現実はこの体勢からちゃんと打ち返しています。
普通、この体勢から打ち返せるのは意味不明ですよね…。 だって、完全に逆方向に球を飛ばすわけだから。。
でも、ここにヒントがあると思うんです。
つまり、普通じゃないんです。 普通の打ち方じゃないから打ち返せる…と逆に考えるんです。
この体勢から球を打ち返すには、腕を大きく振る打ち方では無理。それだと横方向へ飛ばすのが精一杯ですよね。
(ラケットの回転半径が大きくなってしまうので、後方へ打ち返すのは無理があります)。
結論、これを打ち返すためには、ラケットを手首周りでギュルンッ!って小半径で鋭く回転させる以外にないと思います。
そして、このシーンだけたまたまそういう打ち方をしているのかと言えば、多分そうではないと思ってて。
きっと、バックハンド全般に関わる大切な技術で、それを今回の記事で解明したい…という試みなんです。
^^さてさて、ではここから説明に入りたいと思いますが。
一応詳細に踏み込むと書いた手前、、少し理屈にも解説を加えてみますね。
↓まず、そもそも二重振り子とは何?…という根本から。で、それは下図のようなものになります。
天井から2つの棒で繋がれた錘がぶらんぶらんと揺れているようなのを考えて頂ければよいかと。

そしてYou Tubeで二重振り子を検索してもらうと、沢山の実験動画が見れると思いますが。
感謝を込めて、1つ埋め込みリンクを貼らせて頂きますと。
↓こちらが分かり良いのではないかと。(再生すると広告が出てきますが×印をクリックして消して下さい)
↑これを見てもらうと、定規のような棒が連結されてブランブランとランダムに振られてますが。
ここで注目して頂きたいのは、先端の方に繋がれた棒の方です。
暫く見ていると、先端の棒だけが勢いよくギュルンギュルンッ!と高速回転する時がたまにあります。
勿論、最初以外はどこからも力は加わっていません。
(ちなみに、動画は中盤から後半は見る必要ないですょ…振り子に勢いがある前半だけでダイジョウブです)
^^これなんですっ!
これをラケットを振る腕に見立てて、バドの腕振りに役立てようというわけ。
先端の棒がラケットで、固定軸側のもう1つの棒が前腕と思って下さい。
注意してみてみると、先端の棒がギュルンッ!と高速回転しているその時、固定軸側のもう一つの棒はそんなに大きく揺れてるわけじゃないことに気がつきます。
さらに、何度も繰り返し見ると気づくんですが、これには逆の見方が存在します。
逆の見方とは、先端の棒を高速回転させる時は、固定軸側のもう一つの棒は大きく振ってはいけない…という見方です。
話をバドミントンに戻しますと。
ハイバックで腕を振る場面において、ラケットを手首周りでギュルンッ!と高速回転させたいのなら、腕を体の回りで弧を描くように大きく振ってはいけない…ということになります。
これが、上述した内容に繋がるんです。
つまり、腕は振りぬかない…ということです(肘はインパクト時点で止める…という感じ?)。
人からバックハンドのアドバイスを貰った時、腕を大きく振らずにコンパクトに振る…みたいな事柄を教わった方も多いと思いますが。
きっと、それはここから来ているのだと思います。でも、単にコンパクトに振るという説明では大雑把過ぎて、十分な説明になっていませんよね。
また、上の実験動画を見ると、もう見たまんまなのですが。
棒と棒の連結部分には動力は存在しませんよね。ただジョイントで繋がって、回転できるようになっているだけです。
この事から、先端の棒を高速回転させる時に、連結部分に力は必要ないことが分かります。
何が言いたいかというと、ラケットを手首周りでギュルンッ!と高速回転させるのに人間の手首の力は無用ということです。
つまり、”手首の力を鍛えてハイバックを飛ばす” という類の話は…アドバイスとして疑問とドッピョは考えています。
(-"-;A これ以上書くと非難されそうなので、この辺でヤメとこぉw
さらにさらに。
実験動画の中で、先端の棒が高速回転するのは、常に起きているわけではありません。
つまり、高速回転する時は、各部分の動きにそれを促す同調した”動き”が必要ということで。
要するに、高速回転に適したタイミングというのがあって、そこに合わないと全然ダメ…ということだと思います。
前回記事の中で、手首の力を使うべきではないという話をチラリと書きましたが。
肘の屈伸や回外に加えて、さらに手首の力まで意識してしまうと、そもそもシビアなタイミング合わせが余計に困難になるからです(手首の力はラケットの動きに直結するので影響大)。
さて、ここまでで分かったことは。
●二重振り子がどういうものか(←これは正直深く考える必要はないですが…)
●ラケットを手首周りでギュルンッ!と高速回転させるのが重要
●腕は大きく振ってはいけない
●手首の力は関係ない
●タイミングがとても重要
と、ざっとこの程度でしょうか。
(-"-;A 改めてみると、たったこれだけの事を言うのにグダグダ書き過ぎですかね…(汗
(^o^;)気をとりなおして。
ここからは、では具体的に腕をどのように扱ってハイバックを打つのか…を考えます。
これについては、前回記事で”濡れタオルの鞭”の例を用いて、説明していました。
実は、前回の記事では概略に留めると言いつつ、かなりの部分まで説明していたんです。
というわけで、具体的な腕の扱いについては、”濡れタオルの鞭”が分かり易いと思いますが。
後々記事にするつもりのポイント③「回外」と本当は絡めて話をしたいのですが。
それをすると話が止まらなくなってしまうので、この記事では濡れタオルの鞭を題材に感覚を重視した説明にとどめたいと思います。
まず、ラケットを濡れタオルに見立てます。
濡れタオルを鞭のようにして使う時は、肘を突き出すようにしながら肘の屈伸を使ってタオルを振り出しますよね。
そして、タオルの先端が最も遠いところまで届きそうになったその瞬間、そのタイミングで。
肘をクッと引き絞る(引き戻す?)ようにすると思います。
そうすることで、濡れタオルの先端がパンッという破裂音を伴って裏返ります。
ハイバック時のラケットワークは、これと似たイメージでラケットを扱います。
まずはラケットを持つ手首の力を抜いて下さい。
そしてハイバックの構えから、シャトルへ向けて肘を先行的に突き出すように跳ね上げて、濡れタオルの時にやったようにラケットヘッドをタオルの先端に見立てて、肘の屈伸により肘が伸びきる直前に、肘をクッと引き絞るようにします。
(※この行為が、第三者の目にはインパクト時に肘を止めているように映るんです…多分w)

↑画像はリー・チョンウェイ選手のハイバックのシーンです。
肘は振り抜いていく感じではなくて、打つ直前に肘をクッと内側へ引き絞るようにします。
赤い2つの矢印でその様子を示していますが、現実的には体の捻りや肘を突き上げる運動があるので、矢印にみるような戻る動きにはならずにそこに留まるように見えるはずです。
(つまり、肘を止めているように見える)
突き上げた肘を引き絞ると、前腕がギリリリッとネジられて(回外)、そのネジり運動が手首へ伝わっていき、最終的に手首を回転の中心としてラケットがギュルンッ!と勢いよくスピンしつつ回転します。
イメージとしては、ラケットヘッドだけをシャトルへぶつけてパチーンッ!とシャトルを跳ね飛ばすような感覚になります。
このポイント①の記事では、他の要素(ポイント②や③)に全く触れていないので、そんなに勢いよくラケットが回るかな?という疑いの目もあるとは思いますが。
ポイント②とポイント③交えて行うことで、ラケットの回転は想像以上に鋭いものになりますので、それは後の記事で。
^^以上が、ポイント①の”二重振り子の原理”の説明になります。
結局、、ポイント①を知ったところで、方法論的に分かったことは腕を大きく振るな…、インパクト時に肘を引き絞れ…くらいのようにも思えますが。
現時点ではそれで十分かと思います(ポイント①の主旨はそこですので)。
ただ、ラケットにどういう動きをさせたいのかというイメージが少し変わって頂けたらと思います。
m(__)m 長文記事にお付き合いいただき、ありがとうございました。
(つづきは明日w)