日明恵 / 講談社
第二十五回メフィスト賞受賞作。
”キチク”と仇名される無骨で無口な巡査部長・武本と、”警視庁一のお坊ちゃま”と爪弾きにされる年下の上司・潮崎警部補のコンビが密造拳銃事件を追ってゆく軽快な警察小説。
潮崎が良いなぁ!
旧家茶道の家元次男坊で、膨大な知識と実力あって若き警部補として勤めているものの、本人の一風変わったキャラクターもあって軽く見られ、”お坊ちゃん”扱いを受けている彼。
実際かなりの変り種であることは間違いないのですが、無口な武本の代わりだとでも言わんばかりに喋りまくり、ポンポンと飛躍してゆく内容は確かに一種知性的。
口調とノリとテンポがアホっぽく見せていますが、そこも魅力だと思われます。かわいい。
キャラクターの魅力が大きい作品ですが、ストーリー自体も面白く、緻密な描写には楽しませてもらいました。
読み手には前半で事件の真相が知れてしまう点と、因縁の対決に続編を!と思わせるほど魅力のある敵でもなかったのはすこし残念。
でもこのコンビの活躍は気になるので、続編はチェックしたいです。
個人的には麻薬取締官・宮田さんの生き様がとてもすき。
みんな良い人ばかりで、なんだかとても癒されました。
- 日明恩 それでも、警官は微笑う