重松清 * 講談社


私のところにも橋本さん親子がこないかなぁ。

いや、たとえきてくれたところで気持ちを立て直せるかどうかは怪しいけれど。決して動かない未来を修正するのは、過去の自分の過ちを認めること。それが出来ないならばきっとワゴンに乗っても意味はないのだから。

それでも願わずにはいられません。どうか、私の元にも流星ワゴンを。

暴力をふるう息子、浮気を重ねる妻、会社からはリストラ寸前。そんな37歳の秋。「死んでもいい」とさえ思った僕の前に現れた不思議なワゴンに乗って、自分と同い年の父と出会う……。

始まりの痛みは、ワゴンにのって次第に過去の傷を改めてゆきます。是非、色んな人に読んで欲しい。そして心が疲れたときに思い出して欲しい。

死んでもいい。そう思ったときにワゴンが現れなければ、それはきっとまだ大丈夫だということだろうから。

重松 清
流星ワゴン