春はまだ来ない繋がりながら泣き出してしまった。 「もっと一緒にいて」 「帰らないで」 その言葉が言えなくて、嗚咽と涙になってあふれ出す。 ふざけ合って笑い転げる私の声は 逢えない間に積もった情念とは裏腹だった。 思うように逢えないから気持ちだけが純化されていく。 「急いで帰らないとね」 コントロールしがたい想いの向こうに私の意志がある。 ふざけている私は気持ちとは裏腹。だけど私自身の意志。