
ビデオワンの小針店の自動ドア近く、棚の一番うえにあった。ペタペタして取るのがきたなかったビデオケース だった。だからよく覚えている。
この頃といっても20代前半。俳優でみる、というのをやってた気がする。新作に飽き飽きしていて、ビデオ屋の隅々まで見ていた気がする。
俳優でみるは、よくやっていて、ビデオ屋に行くと固まってビデオがあった。
決してインデックスで俳優の名前が書いてあって整理されてるわけではない。突然、 ひとかたまりに「アランドロン」やら「チャールズブロンソン」やら「ポールニューマン」やらが、突然かたまりであるようなビデオ屋だった。
《いまや1店舗しかない、、、、。インデックスは あるようになった。》
アランドロンが、亡くなり呆然としていた数日。数日前に好きなジーナローランズが亡くなり、急に亡くなった。
1番思いいれがある「サムライ」をみて(途中まで)、 「ルジタン」を全部見た。
彼を追う刑事ボス、マルセルボズフィ
小癪にドロンを追い詰めます。
二人の対決は意外な駆け引きですれ違い、であうことに!
ラストのドロンがこやつにあびせる台詞はめちゃくちゃカッコイイ!
余談「フレンチコネクション」でも大好演のマルセルボズフィですが、
本作みると顔が日本ザルそっくり。ファンの方スイマセン
切り取られたカメラワークの雄弁なショットのショック
ねられたアングル
シンプルな銃撃
暴力
ドロンのアウトロー背負うジプシーたる孤独。
僕にとってビデオ屋の汚いパケから拾った黄金名画です。
2008年10月22日レビュー
追記
こきたないビデオ屋のきったないジャケを手にとって借りた。ビデオ棚の1番上。やはり決定的な出会いは、借りた棚までおぼえてる、うん変態な私。
見て一気にアランドロンファンになった。
ジョゼジョバンニにもハマり、おっかけた。
DVD発売、即予約購入した東北新社。
警察への敵意すらみえる。
土地から土地へ移動する。
ジプシー。
弱者に扮したドロンの強いまなざし!
ルジダン
私とドロンと欧州フィルムノワールのハマルきっかけとなった。
「ギャング」「鷹」「猿の冬」「シシリアン」「女王陛下のダイナマイト」「いぬ」「ラスクムーン」次々とビデオレベール指標に見ていった。またやっぱり度肝をぬかれていった。
そしてメルヴィル「サムライ」で斬られた。
「リスボン特急」は東京スクリーンまではまっていったのだ。』
「さらば友よ」も、最初みてみたが、ドロンがまあ、ブロンソンを殴り、 おまえには興味ないよと遠ざけるが、近づいてくブロンソン だった。
「ルジタン」をみると、アランドロンがいかにマイノリティを大事にしついるかが、本作みてわかる。マイノリティにみえないというレビューもあったが、そもそも論、フランスのジプシー文化やラマ族を実際知らない、みたことない。
映画では、冒頭海の空撮から、だんだんジプシーのテントやキャンピングカーがみえ、ジプシーの人達をうつす素晴らしい ファーストショトがみえる。
また逃げるのか、いや追われる身なんだよ、俺 たちは、どこへ行ってもみたいな台詞がある。
そこに警察が来てジタンがいないかと捜査にくるが、車の隠れた箇所にいるアランドロンがいる。
覆面せず堂々とやるアランドロン




おまえはひとりでは、何も出来ないんだな!
と言い捨てて、早く警察のもとへ行け!といわんばかりに 突き放す。
そのあと、大丈夫 ですか!?と 駆け寄る部下にタバコを吸って大丈夫!というときのボズフィの顔がまことに素晴らしいのだ、。
ラスト、隠れたルジタンは、 自分の子供にまた会おうと別れる。ジプシーは、また移動して本作はおわる。
こういう名優どうしの素晴らしいシーン、アクションの連続で、味があり、フランス映画の匂いにふれた初めての体験だったと思う。
大好きな「ルジタン」なのだ!