
星4、5 ロメロの1968年生ける屍の夜
1968年
脚本ジョン・A・ロッソ
監督ジョージ・A・ロメロ
予告編(みんな大好きな予告編。ロメロ初期の予告編はどれも素晴らしい。CM作家出身のロメロだから編集がバキバキにきいてる。自らどれだけ関わったかは、不明だが。切れ味の秀抜さが不動なため絶対関連してると思う)
ナイト!デゲデゲデェーンオブザリビングデッド!で有名な予告編
4k版の予告
2022年ロメロが劇場で見れる。
元来、本来、もともとホラー映画から映画が好きになった。ほぼホラー映画を劇場で見たことない世代。
みんなテレビ放送、ビデオ、レーザーディスクだった。劇場でホラー映画は、もはやB級やら意志あるビデオ会社達の発売される見知らぬ何かの関連作やらビデオ広告でみていたものぐらいしか見れない。大画面でホラーを見る体験が少なかった。
「ゾンビ」が劇場で見れたあの体験はよかった。
毎年上映して欲しかった。
本作は、「死霊のえじき」、「ゾンビ」と体感。白黒だからあんまり怖くないとふんでいた。確かダビングしてたんで学生の時か?あんまり見返したりしなかった?怖くないという理由だった。あとグロが少ないからだった。
赤色のCICビクターのビデオだったきがする。
他最新作は、劇場ですべてみました。
久しぶりのロメロゾンビ、有名人出演のアクションゾンビ映画「ランドオブザデッド」
ロメロのメディア論みたいな「ダイアリーオブザデッド」
遺作の最終ゾンビの進化系、ゾンビが学習し、 共生する「サバイバルオブザデッド」
ロメロゾンビをサビィーニ監督がゾンビを魅せ、ヒロインを女性にしてリメイクした作品
ロメロは、ゾンビだけじゃない。ホラー映画をしっかり極めた映画監督である。
動物実験から動物逆襲物の傑作「モンキーシャイン」
「死霊のえじき」は思い入れあり再鑑賞してからレビューしたい。
本作は、リメイクされたし、カラー版も出来て、まさしく「ゾンビ」映画の始祖的要素を帯びた。他「ゾンビ」たる映画は、1930年代から存在しているらしい。未見作多数。
ゾンビの元祖、DVDも持っているけど見に行ってきたあ!
シネウインドにて鑑賞してきた。
こんなに絶望的なお話だったっけぇ!ラストのラストが一番残酷!といういつもながらすんだような高画質のレストア具合。昔とは違う鑑賞後の感慨。ゾンビよりも極めて家の中でいがみあい揉めあう人達のドラマに目をみはった。
家に帰宅してから、音声解説を少しきいた。また参考資料ゾンビ本をみてみた。
ひとカットひとカットこだわりまくったアクションカット
CMの仕事をしながら製作したロメロの堅実ぶり、着実ぶり
カラーだと製作費がかさむための白黒選択
スタッフ総動員で出演する態勢
ロメロの楽しみながらスタッフと音声解説をしていた。
子供ゾンビが初ロメロでいたなんて予想だにしてなかった。今や最初の子供ゾンビとして有名になり、小道具や家具はオークションで売られ、ファンイベントが不定期開催される愛好映画になったのだ。
本作の出演者の演技の素晴らしいこと。
どうゾンビを歩かせるか?とか、知恵をつかい、石を使ったりとかは、ロメロ発案だった。
ロメロのゾンビ姿もあんまり面白ゾンビはなし。半裸とか、お洒落ゾンビは、次作「ゾンビ」から決定打となる。
ファンの間では有名だが「ゾンビ」の権利を保持したり、金をよこさず、作りやすい状況にしたのは、有名なお話。まあ多分ここまで、ホラー映画として貢献する作品になると思ってなかったのかも!?と推測。
みた印象は、正直やはりホラー映画にはみえない。西部劇のよう。西部劇は、かなり意識している気がする。ここは、同じく西部劇ファンのホラー御大、ジョンカーペンター監督にもいえること。
登場人物が強力協力していくハッピー感を次々と失敗していくのも本作のキーポイント。まるで駄目。そして生き延びるのは、テレビのなかの人達のみ。
ラスト付近の緊張感とともに、話し合われたなにもかもが崩壊する素晴らしい案配。緊張がすべて木々を突破し、のらりくらりと歩きまわるゾンビに浸食される様をみながら、負の絶望感を感じるのは、ロメロゾンビ劇の醍醐味!!
見終えたら、ポスター、Tシャツを売ってるとのことで、悲鳴をあげて購入。Tシャツは、(XLが売ってた!!)出来が良すぎて最高!原信で、すぐ着ました(笑)(典型的な映画ばか)
みた当初は、ゴアが少なく、ロメロの映画的堅実で、普通な出来に納得していた。ホラー要素より、スリラーアクションにみえた。ホラー映画というよりニューシネマに見えたのだ。
だがしかし素晴らしいホラー映画だったなー。怖くないし、人肉食べるゴアもブラックアンドホワイトで可愛らしいくらいだ。
ロメロが込めた、
メディアをこめた権力者の描きこみ
のち論争ネタになる黒人主人公とレイシズム
家庭不和と子供の関係性
協力、非協力、不和、閉鎖性
あまりにも素晴らしい脚本と演出でうなりまくる。ゴアなしにロメロの好きな西部劇の下地。
ゾンビは親類、家族、大人子供関係ない。
生ける屍なのだ!どこまでも。
ロメロな描いて広めた「グールー」であり、怪物ものの1作を撮りあげたのだ。
ラスト、なにもない黒人主人公が、針のような金物で処理される怖さ。写真的止め画像で想像力をかき立てられた。
Tシャツ
さて
ジョージAロメロの生けるしかばねの夜
ロメロゾンビのスタート
ぜひ!