星4、3 中島哲也のきっと来る、自傷厄ばらい中島エクソシスト身から出た悪魔払い
原作澤村伊智。
脚本岩井秀人、門間宣裕。
脚本監督中島哲也。
CM作家から一歩飛び出た中島哲也監督。
はじめは「下妻物語」で「映画秘宝」ランキングインしてから気になる。
とあるマンション永瀬さんと「ビューティフルサンデー」
中島哲也監督最初のヒット作で教師がやる!正直に言う地獄ホームルーム「告白」橋本愛を劇場で見て魅了された。いまや売れっ娘。
乾いた警察にふりまわされる悪女子高生小松菜奈アクションと重ねゆくモノローグ「渇き」こちらも小松さんを素晴らしく魅せた作品。この作品の混沌としたグチャグチャ感性は、見たことない心地だった。
次作「来る」は、チラシ見るとなんだかオカルト映画風。なんか来る風?貞子でも来そう。
岡田、「渇き」からの妻夫木、小松、「告白」からの松、黒木華。
昨年行こうか迷ったが行けなかった。
2019年秋レンタル新作となり鑑賞はやく見たい気持ち昨年からひきづり見てみた。
あ~後悔したあ、いきゃーよかったなあ。
ビデオ屋では「まだまだ人気作品」のポップ。
妻夫木聡夫婦。ツマブーは、何やら軽そうな雰囲気で、かなりのブロガー。妻は黒木華、笑ってる影に闇あり。華やかな結婚式、パパ活動を挟み順調な新婚。そこに挟まれる「来る」相談する友達。「来る」に被害を被るツマブ周辺。何やら岡田霊媒関係が妻夫木家に訪れると「来る」がやってくる。
導入の妻夫木夫婦のくだりが勢いあり中盤キャストバトンパスのオムニバス形式のような「来る」の橋渡し。だが、中島哲也の怪物、怪奇スプラッターのわかりやすさを敢えて排除し、和製霊媒師のあおり恐怖とエクソシスズムポルターガイスト系「来る」現象で魅せる。超平凡なアパート一室。
これが勝負どころだったのではないでしょうか。「ビューティフルサンデー」と同じ設定。監督はマンション、アパートっ子だったんでしょうか?!個々は絶対勝負どころでやりたかった所にみえた。
なんだか訳わからない、ラスト含め意味わからん。重々承知オッケーてな感じなところある。
中島哲也監督が独自のオカルト映画を中島ドラマの中に刷り込ませ描写。
こんな映像見たことない。こんなカットする日本映画。中島哲也監督の2010年代三部作の最高傑作ではないかと個人的に思いました。
この原作は「ぼきわん?という子さらいの妖怪が来る」みたいな物語のようだが。私には消極的行為の自傷行為をしている人達の一時の夢や逃避幻想の映画に見えました。
すなわち傷をつける(各人傷がつく)、血が出る。脳内幻想が出る。松さんはお医者さん。ラスト含め、妖怪子供時代の傷からひっぱるもすなわち各人のもつつらい体験に自傷する人達の物語になんか、見えた気がした。「じゃー柴田理恵は何?」という事だが柴田理恵なまりの強い相談人という事で。
逆にこれ怪物ボギワン出てたら絶対質下げる気がする。あくまでイメージ上、想像上、登場人物の心象風景のみ魅せて、転がし、傷つけてるから良いんだと思った。また中島監督も怪物、物体は描きたくなかったと思う。しきりに少年・少女の不穏な記憶や現実に起きてるシンドイエピソード、日常のつらい事を重ねて描写している所が素晴らしい。そこからの傷やら幻想やら、霊媒やらとかの話し。それが子供に転移して、子供から何か繋がるというお話なんで。
ボギワンさん来たあではない気がした。あくまで登場人物のマイナスなにがしが「来た」と私は解釈する。また、そう思わせる魅せる惑わす中島監督がすげえって思った。こんな監督東映、松竹出身にいるのかな?いやいやいないでしょ。だから、好きなんです。中島監督の独自なこのカットセンスは飛躍的に素晴らしく飛び跳ねたと思ってます。これ見てね。なんで、次作ゴリゴリの猟奇ホラー、サスペンス見てみたいです、超原作物とか横溝原作とか。わたしはみてみたい。
中島演出今回もふんだんに豪華。ラストなんてあんなに人配置しなくていいし、あんなアクションシーンやらなくていいのにやるみたいな。
これ「渇き」でもあったやつ。
無駄に豪華、
ひょとしていきなり魅せるショックシーン必見。
このモンタージュの凄さはCGの中でも出色の出来。
キャストが全てよかった。
前半妻夫木夫婦の紹介。ツマブのイクメンぶり、ブ
ロガーぶり、軽薄な感じ。「来る」に動揺する感じ。
黒木華の謎の妻ぶり。育児疲れ、がなる当たる子供。黒木華の演技がとても素晴らしく、吹っ切れていた。こういう裏の演技が見たかった。黒木華の真面目、清楚な裏。疲れた、イライラする、我慢する、育児に困る、職場に迷惑、子供にいらつく、そんな、母を黒木華がやるとはえた。
「リップヴァンウィンクルの花嫁」のマイナス要素の演技より良いと思った。
小松菜々の謎タトゥー少女の存在感。セクシーを覆う「バカだからわかりませんけど、」霊媒師。子を思う何かの叫び必見。
それを、受け止める岡田くん。フリーライターっぽい悪さの岡田川流れの川のせせらぎ、たたずまい場面必見。岡田は川流れで必死に抱きついた場面必見。
本作のショックはじまりの太賀必見!よかったなあ。
軽さからの落差甚だしい運命。
そして今回本作の裏主役、松たか子、柴田理恵は見てください。
松さんの霊媒師的冷徹な指示、揺さぶり、思い切りに熱く萌えました。
柴田理恵は、「ペットントン」を彷彿させる素晴らしい脇の訛り喋り必見!柴田さんなんでもっと日本映画起用すればいいのになあと思います。
あー劇場行けばよかったあと見終えた後久々がっくりした中島演出2010年代三部作ラスト「来る」に心酔した新作レンタル鑑賞だった。
さて
中島哲也のきっと来る、自傷厄ばらい中島エクソシスト身から出た悪魔払い
中島監督ファン
ツマブー
岡田くん
華、松ファン
ぜひ!ご覧になってください!
個人的には2010年代中島監督の最高傑作だと思います。誰も言ってないですが、素晴らしいオリジナル日本映画だったです。
追伸
ブルーレイかおう。