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星3、5

エリアカザン遺作、最後のプロデューサー将軍




1976年、原作スコットフィッツジェラルド。脚本ハロルドピンター。音楽モーリスジャール。監督エリアカザン。



ユニバーサルの再発売リイシューシリーズ。

ビデオ屋で私の「時」が止まる瞬間シリーズ

「あっ!出たんだぁ(感嘆詞的溜め息)」

まさしく幻の作品だった本作。

私のお気に入り俳優、カメレオン俳優、ロバートデニーロ。

出演作品の中でも長らく見たかった作品でした。
同時期のベルトリッチ「1900年」と同様の感慨、見たかったデニーロ作品でした。

デニーロの90年代以後の

正直カメレオン俳優から

余裕綽々いろんな作品なんでも出るよスタンスになってからは

あんまりにもいっぱい出るんで正直追っかけるのも億劫な感じです。

だってまあタラチャンの「フォクシーブラウン」繋がりからか?

ロドリゲスの「マチェーテ」に出るんだからねー、あの役で(笑)

ラストタイクーン、大君?将軍?戦国物かい?と幼い時ずーっと思ってましたが、

なんと映画の映画話。

そして原作スコットフィッツジェラルド。

前から気になってた70年代物、ユニバーサルDVD鑑賞となりました。



いやぁなんか、長らくお蔵入りになる理由が見て少しわかった気がしました。

まず、原作フィッツジェラルドは、本作未完成なんです。

未完成を完成させている、オリジナルじゃない。といういわくがあるという点が重要です。

いわばブルースリーの「死亡遊戯」のよう。完成した作品の出来不出来は関係無しに。未完成品なんですね、本作。

原作未完成を仕立て、
監督したのが、

なんと

エリアカザンだという点も次に重要だと思います。

それも遺作なんですねー。
映画監督の遺作は、うるさい私として、

いろんな遺作の形があります。

本当に撮りたい作品撮る監督

やや落ちぶれ仕方なく撮る監督

余力で撮る監督

硬さがとれ瑞々しいくらいにスタイルが変わる監督

今まで撮らないジャンルを撮る監督

集大成を魅せる監督

本当に映画監督の最後の遺作って 面白いんですよね!

人生最後に何を表現し、何を語って、映画監督を終えるという事であります。

今回は、エリアカザン。

赤狩りでハリウッドから嫌われた

アメリカ映画の歴史裏街道を歩いたエリアカザンの最後なんです。

マーロンブランドンが歩む船着き場の労働運動「波止場」の力強さとラブと貧しさ

兄弟、親と子の確執、そしてジェームスディーンの目「エデンの東」

あの頃、二人は若かったから、時たち傷つきそしての村上春樹大好き映画「草原の輝き」


フィフティーズでは、素晴らしい力強さとドラマを魅せたエリアカザン

赤狩りの歴史の波を受け
傷つきボロボロになってからの

60年代最後の作品がハリウッド内幕物の未完成なんですね。



しかも主演デニーロなんです。

デニーロが「タクシードライバー」と「1900年」を並行して撮っていた1976年であります。

まず、ロバートデニーロファンは、必見です!

タクシードライバーの頃のギラギラした感じ、若さが
本作のプロデューサー、スターに現れてます。

物語は、ハリウッドの共産主義を排除する頃の時。ラストタイクーンと揶揄されるような

若き強い腕プロデューサー、スターことロバートデニーロ。彼のワンマンぶりからくる、映画プロデューサーの凋落物語であります。
浮き沈みハリウッド内幕物、映画の映画話でありました。



問題は、ラスト。

この挑戦的なラストは、ある意味落とし穴であり、
わかりにくいですねー!これを

アリ

に出来るのは、確かにエリアカザンの最後の作品らっけOKという感じがあります。

まれにみるある意味珍ラスト、疑問符がつくラストです。必見


私には鑑賞後、うなって考えましたね。



とにかく豪華キャストなんです。もうそれも脇の脇に使うみたいな。

ジャンヌモンロー
トニーカーチスが、劇中映画に出演

シーモアカッセルがさり気なく良いおっちゃんで出演
油ぎったまるで小林旭のようなロバートミッチャムのハリウッド上層部

そして若かかりしニコラスローグ監督夫人のテレサラッセル デニーロのフィアンセ

そして唯一の共演ジャックニコルソンとの絡みは、ファン必見!

素晴らしい絡みですよ、レアショットです。
私はこれが見れただけでも、良しとしたいです。

ジャックニコルソンが「カッコーの巣の上で」の頃です
。エポック続出期の二人が共演だけで正直OKです!

そしてチラッと出ますが、ジャックニコルソンの元妻、アンジェリカヒューストンも出ています。


確かに本作のラブとハリウッドタイクーンぶりのギャップとラブしつこさ的な感じがあります。


ですが、さり気ない

ハリウッドの内幕

女優のわがまま
監督交代
デニーロのワンマンぶり
編集へのプロデューサーだめ出し、撮り直し
女性問題
ギャラ
共産主義
ユニオン問題


さり気なく魅せてきます。
映画の映画に興味ない方は、全くつまらないと思います。あしからず。

原作のフィッツジェラルドは、脚本のリライトとかも行ってた脚本家のはしくれだったんですよね。
パーティーが大好きなんは、今公開中のバスラーマン版「偉大なるギャツビー」でよーくわかりますよね。


デニーロのプロデューサー将軍ぶりそして恋に溺れるぶり

ぜひご覧ください!



追伸
デニーロの野球物「パンクザドラム」、デパルマの「ウェディング」

ジャックニコルソンの監督作品の西部劇

DVD再発売おねがいします。